患者さんの病態理解につながる医療面接・身体診察について,実際の医療現場で本当に役立てる基本とコツを解説.スキルアップのためにどのように学べばよいかについても触れていきます.研修スタートにオススメ!
医療面接と身体診察は臨床医にとって欠かせない技能である.いくら検査の種類が増え,その感度や特異度が増したとしても,これらが闇夜に放つ矢のように行われるならば,患者に与える負担は大きく,不必要に人的資源を費やし,医療経済的にも莫大な損失を与えることになる.
しかし,医療面接と身体診察が重要なのは,そのような無駄な検査の省略という消極的な理由だけではなく,「患者に何が起きているのか」「どうしたら患者に起きた問題を解決できるのか」を医師が自らの頭で考える過程にあると言える.
(中略)
丁寧な医療面接と身体診察はそれなりに時間もかかり,つい省略したくなる“面倒くささ”が伴うのは事実である.研修医のときには“面倒くささ”を厭わず,努力してほしいと思う.そのうちに丁寧な医療面接と身体診察によって良い判断ができた経験が積み重なり,その大切さ,面白さを実感できるようになると思う
(中略)
最後に,今回執筆をお願いした先生方にあらためて感謝の気持ちを申し上げるとともに,この特集が多くの研修医のみなさんの心に届く内容であることを切に願う.