更新情報 2020/05/20


Rをバージョン4にアップデートした場合の注意点

全体

library() で読み込んでいるパッケージは、install.packages() で再インストールする必要があります。この際ですので、library(dplyr) と library(ggplot2) の2行を合わせて library(tidyverse) の1行に置き換えてもよいでしょう (元のままでも動作は同じ)。
read.csv などのテキストファイルから表形式のデータを読み込む関数では、stringsAsFactors = FALSE が既定値になりました。なので、バージョン3以前と同じ動作をさせるときには stringsAsFactors = TRUE を指定する必要があります。
autoplot() では、赤字で「欠損値が○○個あったが無視した」という表示が出ることがあります(バグっぽい動作のように思われます) が、プロットそのものは問題なく実行されます。
geom_smooth() では、曲線をどう描いたかを赤字で出力するようになりましたが、これはエラーや警告ではありません。

第2章

2.3 節および付録2
str()、glimpse()、tbl_df() の出力が少し変わります (fct が chr になる)。

第3章

glimpse(compensation) の出力は 2.3 節と同様に変わり、summary(compensation) の出力では文字列であることが表示されます (因子じゃないので、各水準の数が表示されない)。これを書籍内の出力例と同じにするには、read.csv() で stringsAsFactors = TRUE を指定します (TRUE は T の一文字だけでもよい)。
3.7節, 付録 3b
fct が chr になります。

第4章

第3章と同様に出力等が変わります.しかし書籍内の実行例のままでも散布図、箱ヒゲ図、ヒストグラムの各プロットは,以前と変わらず、問題なく行われます (箱ヒゲ図では因子ではなく文字列によってデータが分割される)。

第5章

glimpse()は第3章と同様に出力等が変わります。
5.2 節
書籍内の実行例のままでも棒グラフのプロットは以前と変わらず、問題なく行われます。データフレーム totals の第2列 (morph_colour) は fct ではなく chr と表示されますが、xtabs() と chisq.test() は変わらず、問題なく実行されます。
5.3 節
書籍内の実行例のままでもプロットも t.test() も以前と変わらず、問題なく行われます。
5.5 節
library(ggfortify) の前に install.packages("ggfortify") を改めて実行する必要があります。
5.6 節
ggfortify を再インストールしたら、library(dplyr) または library(tidyverse) をやり直す必要があります。

第6章

glimpse()は第3章と同様に出力等が変わります。
6.2 節
書籍内の実行例のままだと levels() の出力が NULL になります。そこでread.csv() で growth.csv を読み込むときに、stringsAsFactors = TRUE を指定する必要があります。これにより、p. 156 の出力例で
## Groups: diet[?]
になっているところが、ちゃんと水準数がカウントされて
## Groups: diet[3]
になります。
6.3 節
read.csv() で stringsAsFactors = TRUE を指定する必要があります。

第7章

glimpse()は第3章と同様に出力等が変わります。書籍内の実行例はそのままで問題なく行われます。

第8章

grid.arrange() を使うためには library(gridExtra) が必要になります。書籍では省かれている read.csv() で stringsAsFactors = TRUE を指定しなくても、実行例に変化はありません。