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概論:1細胞トランスクリプトーム解析はこれからどうなるのか?

Advances in single-cell RNA-seq technology and future directions
笹川洋平
Yohei Sasagawa:東京科学大学総合研究院難治疾患研究所バイオデータ科学研究部門ゲノム機能情報分野
10.18958/7721-00036-0001914-00

1細胞トランスクリプトーム解析は,個々の細胞がもつ遺伝子発現情報を網羅的に取得することで,事前知識に依存せずに細胞型(cell-type)を同定し,各細胞の機能や状態の推定を可能にする技術である.細胞型の同定には,膨大な数の細胞を効率的に解析できるハイスループット性能が不可欠であり,また,細胞の機能推定には遺伝子発現定量の感度や精度が重要な要素となる.本稿では,1細胞RNAシークエンス(1細胞RNA-seq)の実験技術をたどりつつ,残された課題やその動向,トピックスについて概観する.

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