ER流研修指導医マル秘心得47(マル秘は○に秘)〜つまづき症例で学ぶ,研修医教育のポイント
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ER流研修指導医マル秘心得47(マル秘は○に秘)

つまづき症例で学ぶ,研修医教育のポイント

  • 加藤博之/著
  • 2006年04月04日発行
  • A5判
  • 199ページ
  • ISBN 978-4-7581-0610-8
  • 定価:4,180円(本体3,800円+税)
  • 注文不可
    在庫:なし

ERはcommon diseaseの症例が多く,研修医が学ぶべきことが満載! 研修医がよくつまづく症例から,最前線のER医ならではの安全重視の指導のコツを学ぶ!

目次
ERでの研修を始める前に −あらかじめ研修医に教えておいた方がよいテーマ

第1部  救急外来の「危ない」研修医たち

1.「わかってない」研修医が危ない
  1. 【その1】「患者さんの気持ち」がわかっていない研修医
  2. 【その2】「救急外来という場」がわかっていない研修医
  3. 【その3】「コンサルタントというもの」がわかっていない研修医
  4. 【その4】「病歴・身体所見の本当の重要性」が実感できていない研修医
【指導医の休憩室】<研修医の苦手なコンサルタントを察知しよう>
2.他人の診断を鵜呑みにする研修医が危ない
  1. 【その1】「下壁梗塞」で紹介となった男性
  2. 【その2】「ギックリ腰」で動けない男性
【指導医の休憩室】<ACLS,PALS ,JATECで研修医に追いつけ,追い越せ>
3.少し慣れた頃の研修医が危ない
  1. 【その1】「ただの尿管結石」と思われた高齢女性
  2. 【その2】咳のひどい女の子
  3. 【その3】「目にゴミが入った」タクシー運転手
  4. 【その4】心肺蘇生はゲームではない
【指導医の休憩室】<研修医にACLS,PALS ,JATECを奨励する際の心掛け>

第2部 研修医がはまるERのピットフォール

1.研修医が知っているのに診断できない病気
  1. 【その1】急に「耳が遠くなった」老人
  2. 【その2】「急にボケた」老人
  3. 【その3】「胃が痛い」と言って受診した女性
  4. 【その4】「片麻痺+意識障害=脳血管障害」のはずが…
  5. 【その5】「吐血した」精神発達遅滞のある男性
  6. 【その6】おでこをぶつけた男性
【指導医の休憩室】<受診を告げる電話を受けたとき〜最低限メモすべき情報>
2.研修医の知らない要注意疾患
  1. 【その1】若い女性の右上腹部痛
  2. 【その2】「のどが痛い」中学生
  3. 【その3】排便中突然腹痛を生じた高齢男性
  4. 【その4】crackleでないのにcrackleみたいなこの音は?
  5. 【その5】CTの「プチプチした黒い影」
  6. 【その6】転倒後「右目が見えない」と言う酔っ払い
【指導医の休憩室】<ER指導医と研修医の間の距離は?>
3.研修医が騙される画像診断
  1. 【その1】「ただの脳出血」のはずが…
  2. 【その2】病室で付き添い中,失神した女性
  3. 【その3】「すごく軽い脳出血なんですけど…」
  4. 【その4】転倒して肘を痛がっている男性
【指導医の休憩室】<警察提出用の交通事故の診断書の書き方>
4.研修医を戸惑わせるわけのわからない患者さん
  1. 【その1】「意識がおかしい,立てない」老人
  2. 【その2】わけのわからぬ両下肢の脱力
  3. 【その3】「全身がきつい,食事がとれない」という女子高校生
【指導医の休憩室】<ERでは「運が良かった,悪かった」で一喜一憂するな>

第3部 研修医を格段に進歩させるちょっとしたアドバイス

1.来院時,患者さんに持参してもらうとよい物
  1. 【その1】歯ブラシを咥えたまま転んだ幼児
  2. 【その2】「タバコを1本」食べてしまった赤ちゃん
  3. 【その3】マグネットを飲み込んだ幼児
  4. 【その4】 ふだん飲んでいる薬は何か
【指導医の休憩室】<点滴ルートを見ると研修医の頭の中がわかる>
2.「発熱」〜警戒度ワンランク・アップの患者さんたち
  1. NSAIDがマスクする発熱
3.あらかじめ受診を告げる電話があったら来院するまでの時間が勝負
  1. 受診を告げる電話は感謝して取れ
4.必ず基礎疾患の有無を確認せよ
  1. 風邪でも軽症とは限らない
【指導医の休憩室】<土日の当直を控えた金曜の夕方にすべきことは>
5.ADLの変化を見たら器質疾患があると考えよ
  1. 脳出血の既往と知的障害のある男性の訴えは
6.COPD(慢性閉塞性肺疾患)に特徴的な身体所見に精通せよ
  1. T先生が一目で見抜いたワケは
7.生理に関する病歴を聞くときは最終生理だけでなく,その前の生理も聞け
  1. 右下腹部痛で受診した若い女性
【指導医の休憩室】<休日の24時間 ER当直は食料,飲料をどっさり買い込んで突入>

第4部 ER指導医の出番

1.各科境界領域の苦労
  1. 【その1】多発外傷の入院先は?
  2. 【その2】ハーフマラソン中に倒れた男性
  3. 【その3】頭痛のひどい女性
  4. 【その4】急に暴れ始めた精神発達遅滞の男性
2.こんな症例が研修医にはストレス〜指導医が前面に出よう
  1. 【その1】花見の夜に来院した急性アルコール中毒の女性
  2. 【その2】腰痛を訴えるホームレスの男性
  3. 【その3】駐車場で発見された心肺停止の男性
  4. 【その4】「何かあったらいつでも来てね」と外来担当医から言われていたので,深夜に来院した親子
【指導医の休憩室】<検視の際に警察から得ておくべき情報>

第5部 ER指導医の心得〜T先生に聞く〜

  1. ERの苦労の分析
  2. 北米型ER
  3. ERのピットフォール
  4. ERでサバイバル
  5. ER待合室への目配り
  6. X線写真撮影室やCT室への気配り
  7. 北米型ERを作るには
書評・感想

佐賀医大救急医学の助教授をしておられた加藤博之先生が,北陸で開催されたある学会のついでに(いや,もしかしたらその学会を利用して…笑)私を訪ねてくださったのは4年ぐらい前だったでしょうか.当時,卒後臨床研修必修化を目前にして,ER型(北米型)救急医の必要性を熱く語って下さいました.ER型(北米型)救急に挑む大学の救急部としては孤軍奮闘…と思っていましたが,実は同じ戦争を戦っている戦友がいたんだ…と,感激がこみ上げたのを今でもまざまざと憶えています.

現在,私が最も多く依頼される講演は「卒後臨床研修においてERでどのように教育するか」というテーマです.「ERでの研修がどの医師にも必須である」という点について反対する意見は少なくなり,現在は「ERでどのように研修させるべきか」という点に焦点が絞られ,このことがER型(北米型)救急医のいない日本じゅうの研修施設で最大のテーマとなっています.医学生たちが研修施設を選ぶ際にERでの研修の充実度を大きな目安にしていることは明白です.今後,ERでの研修の充実に成功した施設こそが研修病院として勝ち残っていくはずです.

本書はそのような施設の指導者のための虎の巻として,なんとも形容し難いおいしい味の出たものに仕上がっています.長年ERで指導してこられた加藤先生の書かれたものらしい以下のような3つの特徴があります.

  1. 全て事例から学ぶスタイルで書かれています.
  2. 全て研修医の先生がつまづいた出来事から学ぶスタイルで書かれています.
  3. 研修医,指導医が知っておくべき重要な画像が掲載されています.

医学的な観点のみならず,救急外来の危ない研修医たち,研修医を格段に進歩させるアドバイス,ER指導医の出番,ER指導医の心得など,多種多様な観点から新鮮で多くのpitfall and pearlに満ち満ちています.

この本は間違いなく我が国の救急研修の充実に大きく貢献し,救急室を受診される患者さんや御家族のリスク軽減と満足度アップにつながるはずです.指導医のための虎の巻ですが,医学生,初期研修医,後期研修医,ER専属看護師の全ての方々に読んでいただきたい本です.この本を読まれた方々のなかで一人でも多くER型(北米型)救急を専門とする医師や看護師が出現することを祈らずにはおれません.

(福井大学医学部付属病院 救急部・総合診療部 寺沢秀一)

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  • 【本書名】ER流研修指導医マル秘心得47(マル秘は○に秘)〜つまづき症例で学ぶ,研修医教育のポイント
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