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救急医療では,刻一刻と変化する病状に対し,適切な判断が必要です.そこで本書では,正常画像と並べて病変画像の時間経過を列挙しました!フォローアップのポイントが,いつでもどこでも“さっ”とわかる!
本書は,何事にも興味を示し果敢に攻めていく姿勢を持つ清田・清水の両医師が編集し,この二人はもちろん,各施設で救命救急医療を支えている若い気鋭の医師たちが持ち寄った貴重な症例をまとめた,極めて小さいけれど大きな意義を持った素晴らしい本である.
いくつかの本を編集したことがある立場から言うと,救命救急センターの症例は実に多彩で,時に珍しい貴重なものがあるので,それらを集めて「救命救急症例の画像所見」というようなタイトルの本を作ってみたいと思ったことがある.こういう本だったら,学生や若い医師たちの役に立つだろうなとか,きっと売れるに違いないなんて思ったものである.しかし,そういった珍しい症例の多少のコレクションはあるものの,系統立てて経過中の主だったポイントの画像を確保することはできなかったし,また,救急医療の守備範囲があまりにも広いため,全身を網羅したものを作るのが困難であったため,結局,自分では作れないままに今日に至ってしまった.本書はそれらの問題を,お二人の編集者の熱意と多くの先生方の協力で見事に克服されて作られている.
さて,読者の立場からすると,自分が目の前にした症例の診断をつけたあと,本書でその診断名のところを開いてみると,この先どんな経過をとっていくのかの一例が書かれている.それは典型例だったり,注意しなければならないことだったりで,見逃してはならないことを示している.その症例の今後について先回りして対応することは,医療を行う上でとても大切なことである.後手に回った医療はしばしば良い結果を生まないからである.その意味で,本書は極めて有用と言える.
また,研修医などを指導する立場から本書を見てみた.毎日のカンファランスで,その日のフィルムだけ提示して,コメントしたり病態を評価する医師が多いが,前のフィルムを出して比べさせると,「そうか,そうだったのか」と理解してもらえることが多い.また,「この症例は今後どういう点に注意してみていけばいいんだろうか」と質問をすると,答えられない医師も多い.画像の変化と病態の変化を重ねあわせて評価している本書は,まさにカンファランスそのものと言える.
以上のごとく,本書は救命救急医療において患者さんをみていくポイントとそのコツを提示した価値ある書であり,救急医療に携わる多くの医師に役立つことは間違いないと信じる.
(日本医科大学武蔵小杉病院 院長・救命救急センター長 黒川 顕)
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