ハーバードでも通用した

研究者の英語術

ひとりで学べる英文ライティング・スキル

  • 島岡 要,Joseph A. Moore/著
  • 2010年03月25日発行
  • B5判
  • 183ページ
  • ISBN 978-4-7581-0840-9
  • 定価:3,520円(本体3,200円+税)
  • 在庫:あり
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英語コミュニケーションの上達法は?難題解決の鍵はライティングにあった!実体験に基づいた,まとめる・伝える・売り込む英文作成のポイントから,代替表現,産みの苦しみの乗り越え方まで,内容充実の独習本.

目次

序章 ひとりで学ぶ英語の心得

英語は読めるが話せない悩み 立ち読みアイコン

英語の読み書きは国語の能力で,話すのは体育の能力

体育の能力である同時性・双方向性・即興性は実践でしか学べない

本を読んで一人で勉強するならば,それに適した英語コミュニケーション力にフォーカスする

これからは文書での英語のコミュニケーションが重要になってくる

研究者はまず文章による英語のコミュニケーションにプライオリティーを置くのが効率的

英語の論理的思考の習得にはパラグラフ・ライティングが効果的

第1章 アブストラクトの書き方

研究者のすべての英語ライティングの基礎

どうしてアブストラクトのトレーニングが重要なのか?
  • アブストラクトを書く力は英語ライティング・コミュニケーションの基礎 立ち読みアイコン
  • 第一印象が運命を決める
  • 研究者の仕事の成果はアブストラクトとして世界に伝わる
  • 論文のアブストラクトは通常最後に書く
  • アブストラクトを書くことで理解が深まる
  • アブストラクトを最初に書くという修行
  • 優れたアブストラクトを書くために,知っておくべきたった1つのこと 立ち読みアイコン
  • セルフ・エディティング能力を育てる
  • アブストラクトに書くべき3つのエレメント
  • 優れたアブストラクトを書くための具体的な心得
実践編 優れたアブストラクトへの道のり
  • 例1:名作アブストラクト 立ち読みアイコン
  • 不完全な第1稿を書くのが,優れたアブストラクトへの第一歩
  • 快適に第1稿を書き始めるためのフレーム・ワーク
  • つまらずに第1稿の下準備をするためには正解ではなく納得解を
  • シグナルを使って,センテンスに有機的なつながりをもたせる
  • 第1稿をさらに磨きあげる
  • まとめ
便利な実例集
  • 実例1:基本に忠実なロジック展開
  • 実例2:ストーリーを意識してまとめる
  • 実例3:定められたフレーム・ワークに則る

第2章 カバーレター

論文の重要性を訴える考え方を身に付ける

エディターを説得し,投稿論文を査読にまわすための強いカバーレターの書き方
  • カバーレターの役割とは
  • 論文の重要性をいかに語るか
  • カバーレターのフレーム・ワーク
実践編 カバーレターの実際
  • 例1:Science へ投稿したときの実際のカバーレター
  • 例2:FASEB J へ投稿したときの実際のカバーレター
  • 例3:The Jounal of Immunology へ投稿したときのカバーレター
  • まとめ
カバーレターでよく使われる言いまわしの実例集
  • 論文がオリジナルであるとの宣言の例文 (二重投稿していないことの宣言など)
  • 適切なレビュアーの示唆や,不適切なレビュアーを除外する依頼

第3章 英文メール術

ライティング・スキルを日々鍛える

伝わるメールを書いて,英語ライティング・スキルを高める
  • あなたのメールが正しく読まれているとは限らない
  • 下手な英語を話すことは許されても, 下手な英語を書くことは許されにくい 立ち読みアイコン
  • メール・ライティングの心得はアブストラクト・ライティングの基本と同じ
実践編 具体的な英文メール・ライティングの技術
  • あなたのメールの後半は読まれていない 立ち読みアイコン
  • メールでは結論を最初にもってくる
  • 件名欄を有効に使う 立ち読みアイコン
  • 読ませるメールとは(岡田さんのメールを書き直す)
  • 読みやすいメールを書く3つのテクニック 立ち読みアイコン
  • リストを有効に使用して浜田さんのメールを書き直す
  • オープニングとクロージング
  • こんなときはメールを使ってはいけない
  • まとめ
伝わるメールの実例
  • ジョブ・アプリケーションレター
  • リクエスティング・レター

第4章 プレゼンテーションの極意

ロジックにより説得する表現を磨く

成功の鍵を握るショーの下準備
  • 十分な下準備をするという王道を歩む
  • 優れた英語のプレゼンテーションはトランスクリプトを用意することから始まる
  • トランスクリプト作成には二重のベネフィットがある
実践編 スライド各場面でのトランスクリプトの要点と実例
ソーシャルな部分のトランスクリプト
  • #1:プレゼンテーションに入る前のスモール・トーク
  • #2:話題を変えるときのフレーズ
  • #3:共同研究者やスポンサーへの謝辞
  • #4:質疑応答の場面でのフレーズ
サイエンスの部分のトランスクリプト
  • スライド1「タイトルスライド」の機能とポイント
  • スライド2「テイクホームメッセージ」は最も重要なスライド
  • スライド3〜4「バックグラウンド」で背景,問題点を示す
  • スライド5〜8「データ・ソリューション:解決法 or 答え」
  • スライド9「まとめ」
  • スライド10「謝辞」
  • まとめ
あなたがホストの場合の心得と演者紹介の実例
  • イントロダクションにおける先入観・必然性・共感
  • フォーマルな場面でのホストによるイントロダクションの例
  • インフォーマルな場面でのホストによるイントロダクションの例

第5章 推薦状

ポジティブな表現を磨く

用紙2枚分の説得力のある強い英文推薦状を書く
  • 推薦状を書くのがもともと得意な人などいない
  • 推薦状を書く際に,どこでつまずくのか
  • 推薦状の重要性
  • 推薦状の現状:ネガティブな推薦状はなくなっていく
  • 人の長所を見つけて,世間に売り込む力を伸ばす
  • 強い推薦状とは情熱,情熱とはとりあえず分量
  • 強い推薦状を書くための5つの心得
  • 強い推薦状を書くためのフレーム・ワーク
実践編 強い英文推薦状の書き方
  • 職場ロゴの入ったヘッダーを準備する
  • パート1:イントロダクション(自分が推薦者として適切であることのアピール)
  • パート2:被推薦者の業績とプロフェッショナルとしての成長をストーリーで語る
  • パート3:人間的魅力について語る
  • パート4:まとめと締めくくり
  • まとめ
業績と成長を語るストーリー(3幕構成)の実例

第6章 CV,レジメ

自己PRとアクション・スタイルを上達させる

英語ライティング上達のための「自分語り」
  • CVとレジメ
  • CVとレジメを英語ライティングのトレーニングの場として使う
実践編-1 CVの具体例
  • CVのパーツ一覧
  • Personal and contact information
  • Education and Professional Experience
  • Committee Service, etc.
  • Funding Information
  • Report of Teaching and Training
  • Invited Presentations
  • Bibliography
  • 特許
  • Narrative Report
実践編-2 レジメの具体例
  • レジメで学ぶアクション・スタイル
  • トップ
  • 1枚目の上3分の1
  • Education
  • Professional Experience
  • 発表論文リスト
  • 専門技術・スキル
  • 照会先
  • まとめ

column

セルフ・エディティングについての補足
カバーレターとオンライン投稿
いろいろ頼みたいのは山々だが,要求を詰め込みすぎない
英語でリストを作るうえで注意すべきこと
準備しすぎるという問題
大統領のスピーチ原稿
重要でない話を英語でする難しさ
言及する範囲
米国と欧州における推薦状の違い
CVにはどのフォントとサイズを使えばよいのでしょうか
転職の理由をポジティブに説明する準備を
CVとレジメの差をもっと詳しく
アクション動詞

本書のもとになったWEB連載より,本書序章『ひとりで学ぶ英語の心得』部分を抜粋

英語は読めるが話せない悩み

英語の論文はなんとか読めるのだけども、学会会場で全然英語で会話ができないという悩みをよく耳にします。私も米国に留学する前はまったく同じ悩みをもっていました。英語の論文は何本か書いていましたし、専門誌に掲載された英語の論文は辞書なしに読み、内容を理解することに問題を感じていませんでした。しかし、口頭での英語のコミュニケーションにはまったく自信が持てませんでした。街で外人に道を聞かれても困るなと内心では感じていました。そこで、NHK英会話のテキストを買い込み、毎日月曜日から金曜日まで15分間仕事や実験の終わったあとラジオを聴いていましたし、1時間のマンツーマンの英会話教室に週1回2年間通いました。しかし、米国での国際学会に行くと、学会会場に到着する前に、まず空港やホテルの様々な場面で、NHKラジオ英会話と英会話教室のレッスンで培ったはずの私の英語コミュニケーション力がほとんど役に立たなかった経験を何度も繰り返しました。

英語の読み書きは国語の能力で、話すのは体育の能力

イラスト連載

英語の論文はある程度読めるのに、口頭での英語コミュニケーション力があまり向上しないのはどうしてでしょう。それは英語の論文を読む力と、英語を使って口頭でコミュニケーションできる能力とは全くべつの種類の能力であるからです。ざっくり言えば英語の論文を読む能力は現代国語の授業でよい成績を取る能力、口頭で英語のコミュニケーションをする能力は体育の授業で良い成績を取る能力のようなものです。国語の成績のよいひとが、体育の成績がわるいことなんてよくあることでしょう。また、体育の成績を上げるために、いくら国語の勉強時間を増やしても全く効果はありません。

体育の能力 である同時性・双方向性・即興性は実践でしか学べない

口頭で英語のコミュニケーションとは双方向性の人間同士のぶつかり合いなのです。コミュニケーションはお互いに相手の話していることを文字通り全部聞き取って進めているわけではありません。お互いに、全身を使って相手にメッセージを伝えるために自分をコミュニケーションの舞台に投企し、同時に五感を使って相手が伝えようとするメッセージを探り合っているのです。まさに体育の授業でテニスの練習をしているみたいでしょう。本を“読んでも”、ラジオ英会話を“聴いても”、また自分でテープレコーダーに向かって“話して”も、あまり効果的ではないのです。コミュニケーションとは同時性・双方向性・即興性を要求するものであり、。本にも、ラジオ英会話にも、テープレコーダーにも同時性・双方向性・即興性がありません。コミュニケーション能力の向上には、コミュニケーションを実践するしかないのです。

12>Page1/2 [WEB連載部分に移動します]

書評・感想
  • 実際に,すぐに使える例が載っており,参考になりました.(その他)
  • もっと早く出してくれていたら・・・,と思います.(大学研究職員)
  • 論文を書く参考になっている.(企業研究職)
  • 雑誌投稿時に例文を参考にしました.(国公立研究機関職員)

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  • 【本書名】ハーバードでも通用した 研究者の英語術〜ひとりで学べる英文ライティング・スキル
  • 【出版社名】羊土社

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