序　章　ようこそ精神科へ

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はじめに — 精神科で学ぶべきこと　　　　　　　　　　　　　　　　　　 堀川直史

第１章　主要な精神症状と問題行動

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１）だんだん物忘れがひどくなってきた
　（主に認知症，健忘症候群）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　朝田 隆，山里道彦
２）頭のけがのあと怒りっぽくなった
　（主に器質性人格障害）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　朝田 隆，山里道彦
３）夜間不穏状態となり，火事だと言ってさわぐ
　（主にせん妄）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　兼本浩祐
４）酔って失敗ばかりしているのに，酒をやめられない　　　　　　　　　齋藤利和
５）誰もいないのに声が聞こえるという
　（主に幻覚，幻覚妄想状態）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　日野原 圭，加藤 敏
６）誰かに殺されるとおびえる
　（主に妄想，幻覚妄想状態）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　日野原 圭，加藤 敏
７）大声でわけのわからないことを言い，動き回る
　（主に緊張病性興奮状態）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　大澤卓郎，加藤 敏
８）ほとんど動かず，一言もしゃべらない
　（昏迷状態）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　大澤卓郎，加藤 敏
９）元気で上機嫌だが，何ごともやりすぎる
　（主に躁状態）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　野村総一郎
10）「気が沈んで，何をする元気もない」
　（うつ状態）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　野村総一郎
11）「気持ちが落ち着かず，動悸を感じ，ひどく心細い」
　（不安状態）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　野村総一郎
12）「ばからしいと思うのに手洗いをやめられない」
　（強迫症状）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　野村総一郎
13）「病気のことが心配でたまらない」
　（主に適応障害，重度ストレス反応）　　　　　　　　　　　　　　　　大塚耕太郎，酒井明夫
14）神経学的な診察や検査で何も異常がないのに，立つことができない
　（主に転換性・解離性症状）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　兼本浩祐
15）「医者は大丈夫だというが，体がふらふらしてつらい．心配でたまらない」
　（主に心気症状）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 堀川直史
16）食事を摂らない（主に摂食障害）　　　　　　　　　　　　　　　　　切池信夫
17）「眠れない」（不眠）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　内村直尚
18）「死にたい」（自殺）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　大久保百恵，張 賢徳
19）（身体疾患の）治療を拒否する　　　　　　　　　　　　　　　　　　大塚耕太郎，酒井明夫
20）病棟で怒りっぽくトラブルが絶えない
　（主に身体疾患で一般病棟に入院した患者さんについて）　　　　　　　 佐野信也
21）セルフケアを守れない　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　堀川直史
22）医療者に個人的な交際を求める
　（主に身体疾患患者について）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 平島奈津子

第２章　主要な精神疾患

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１） 伝統的診断分類と操作的診断分類
　　—精神疾患の分類と病因の関係　　　　　　　　　　　　　　　　　　 尾崎紀夫
２） 認知症とその原因になる主要な疾患　　　　　　　　　　　　　　　　朝田 隆
３） せん妄とその原因となる主要な疾患　　　　　　　　　　　　　　　　兼本浩祐
４） アルコール依存症候群　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　齋藤利和
５） 精神作用物質による精神および行動の障害　　　　　　　　　　　　　齋藤利和
６） 統合失調症　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　野口正行，加藤 敏
７） 気分障害　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　野村総一郎
８） 不安障害　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　野村総一郎
９） 強迫性障害　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　野村総一郎
10）適応障害および重度ストレス反応　　　　　　　　　　　　　　　　　大塚耕太郎，酒井明夫
11）解離性・転換性障害　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　兼本浩祐
12）身体表現性障害　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　堀川直史
13）摂食障害　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　切池信夫
14）不眠症　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　内村直尚
15）人格障害，主に境界性人格障害　　　　　　　　　　　　　　　　　　吉田勝也，加藤 敏
16）心身症　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　堀川直史

第３章　精神科治療とその日常臨床ヘの応用

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＜A　薬物療法＞
１） 薬物療法　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　野村総一郎
＜B　心理社会的アプローチ＞
１） 支持的精神療法　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　明智龍男
２） 危機介入　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　明智龍男
３） 家族療法，集団療法　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　平島奈津子
４） 心理教育，情報提供の際に注意すべきこと　　　　　　　　　　　　　佐野信也
５） 精神科リハビリテーション　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　井上新平
６） 社会資源の利用　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　井上新平
＜C　そのほかに知っておくべきこと＞
１） 心理テスト（種類，利用法，限界）　　　　　　　　　　　　　　　　佐野信也
２） 精神保健福祉法　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　井上新平

第４章　いろいろな臨床場面での精神医学的問題

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１） プライマリケアでみる精神疾患とその対応　　　　　　　　　　　　　西岡和郎，尾崎紀夫
２） 救急外来 ・ 救命救急センターでみる精神疾患とその対応
　　 a．家族などに連れて来られた患者 　　　　　　　　　　　　　　　　八田耕太郎
　　 b．自分から受診した患者 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　八田耕太郎
　 　c．自殺企図者の診察と治療 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　張 賢徳
３） 身体疾患のために一般病棟に入院した統合失調症患者への対応　　　　山崎友子
４） 重症身体疾患患者の心理・精神症状とその対応　　　　　　　　　　　堀川直史
５） 緩和医療でみる精神疾患とその対応　　　　　　　　　　　　　　　　松島英介

第５章　リエゾン精神医学と医療者のメンタルヘルスケア

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１） リエゾン精神医学　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　木村宏之，尾崎紀夫
２） 医療者自身のメンタルヘルスケア　　　　　　　　　　　　　　　　　佐野信也

■ 付　録
１　研修の自己評価テスト
２　臨床研修で必修項目とされた精神疾患のICD-10 臨床記述と診断ガイドライン
　　■認知症　■統合失調症 ■うつ病エピソード
　　■重度ストレス反応および適応障害　■身体表現性障害
３　主な向精神薬一覧表
　　■定型抗精神病薬　■非定型抗精神病薬　■抗不安薬　■気分安定薬
　　■抗うつ薬　■睡眠薬■抗認知症薬　■ そのほか