日常診療にすぐに使える臨床統計学
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日常診療にすぐに使える臨床統計学

  • 能登 洋/著
  • 2005年05月06日発行
  • B5判
  • 197ページ
  • ISBN 978-4-89706-694-3
  • 定価:4,180円(本体3,800円+税)
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ベストな診断と治療ができる統計実践の書!数式を覚えずに統計学を臨床に活用できる!必要なことだけをコンパクトにまとめているからスイスイ読める!ケーススタディで現場に即したevidenceの読み方と活用のしかたがわかる!

目次

入門編

1 総論

  • 臨床統計学は臨床研究を評価・適用するためのツール
  • 臨床疫学は臨床研究を検証,活用する行動様式
  • Evidence-Based Medicine(EBM)は最善の医療を提供するアクション
  • 臨床研究の目的は仮説を現実の世界で検証すること
  • 臨床研究デザインは観察研究と介入研究に分類
  • エンドポイントは臨床研究で追跡・観測する指標
  • リスク(危険度)はある要因をもつ人に特定の疾患・症状が発生する確率
  • 統計学的推測とは標本データから母集団の代表値を推測(推定・検定)すること
  • バイアスは真の値の推定を妨げる要因
  • 偶然による影響は標本抽出時や測定時に生じる結果のばらつき
  • 臨床研究報告の検索にはインターネット上のデータベースや精選集が有用
  • 『PubMed』や『Ovid-MEDLINE』は医学文献を検索するコンピュータ・ツール
  • 臨床研究報告の選別にはEBM STEP1のキーワードも盛り込んで検索
  • システマティック・レビュー,メタ分析とはバイアスや偶然の影響を最小限にするための解析方法
  • 統計学用語や数式を覚えるコツは研究の流れや結果を図表化すること

2 病因・危険因子

  • 危険因子(リスクファクター)は疾患の発生と関連ある予測因子
  • 病因・危険因子の疫学的実証にはコホート研究や患者-対照研究が最適
  • コホート研究,患者-対照研究は病因や治療効果に関する分析研究
  • 相対リスク(リスク比)は要因の有無によるイベント発生率の比

3 観測値

  • 観測値の特性は分布型,代表値,散らばりで統計学的に記述
  • 平均値・中央値・最頻値は観測値の分布型に応じて使用
  • 観測値の散らばりは分布型に応じて標準偏差,範囲,四分位点で表記
  • 正規分布は左右対称のベル型の分布曲線
  • 異常値の基準は頻度や臨床的意義に基づいて定義
  • 有病率とはある一時点での割合,罹患率とは観察期間を考慮した指標

4 診断・スクリーニング

  • 検査の診断特性は診断の妥当性・有効度の指標で感度・特異度で表記
  • 感度・特異度は診断検査の妥当性の指標で検査の選択や結果の評価に有用
  • カットオフ値は検査測定値を陽性(異常)と陰性(正常)に区分する際の基準値
  • 尤度比とは検査前の疾患の可能性が検査結果によってどの程度倍増するかという検査特性
  • 検査前確率は疾患の頻度・有病率
  • 検査後確率は検査結果が陽性(異常)の人が真に有病者である確率
  • スクリーニング検査を選択する際には検査自体の診断特性と臨床的有益性を検証
  • 衛生統計は人口静態統計と人口動態統計に分類
  • 平均寿命は0歳児の平均余命

5 治療・予後

  • 無作為化比較試験は無作為に患者のグループ割り付けをし,介入群と対照群の比較評価をする臨床試験
  • ITT解析は途中で治療を中止した人や治療変更した人も,最初の治療方針に従って解析する方法
  • 相対リスク低下は治療によるイベント発生率の低下比率のこと,絶対リスク低下は絶対差のこと
  • 予後はイベント発生率やイベント発生曲線で表記
  • 死亡率には現在羅患中の人数を含め,致死率には含めずに算出

実践編

1 総論

  • 研究仮説の意義は客観的で確実な結果を導くこと
  • 臨床研究報告の批判的吟味とは結果の妥当性や重要性の評価
  • 臨床研究結果の妥当性とは確実性と普遍性のこと
  • 検定の意義は標本の分析結果(事実)を基に真の値の確率的判断を行うこと
  • 検定法は研究の目的・デザイン・データ属性および分布型に応じて使用
  • 値(危険率)とは結果の差が偶然によって生じたと考えられる確率
  • 代表的な統計ソフトはExcel,STAT View,SPSS,JMP,SAS
  • 不確実な状況下で臨床方針を決定するには決断分析が有用
  • 検定の限界は誤って帰無仮説を棄却または採択する確率が常に伴うこと
  • 症例報告は妥当性・精度の点で臨床研究(evidence)としては低水準
  • EBMの実践には5つのステップ
  • EBMの実践に必要なのは臨床的技能とコミュニケーション能力
  • EBMではevidenceに優先度をつけて活用
  • ガイドライン利用時の注意点は引用文献の統計学的妥当性と臨床的意義を検討すること
  • 確率論は客観的な判断をするための補助道具

2 病因・危険因子

  • 相関係数は2つの変量間の関連性の強さを表す指標
  • 病因・危険因子に関する臨床研究報告を評価する際は結果の妥当性・重要性と因果関係に着目

3 観測値

  • 検査の水準は妥当性と信頼性という指標で評価
  • 高血圧は再測定すると低くなることがあるのは平均値への回帰のため

4 診断・スクリーニング

  • 感度・特異度から検査前確率に基づいて2×2表を作成し検査後確率を算出
  • 症状や身体所見にも感度・特異度が存在
  • 検査と治療の優先順位は疾患の検査前確率や緊急性によって決定
  • 診断に関する臨床研究報告を評価する際はgold standardとの比較や感度・特異度・尤度比に着目
  • スクリーニングに関する臨床研究報告を評価する際は検査自体の診断特性と臨床的重要性に着目

5 治療・予後

  • 治療効果の信頼区間は2群間のイベント発生率の差(または比)と標準偏差から計算して推定
  • 治療効果の評価には相対リスク低下,絶対リスク低下,治療必要数,イベント発生率を用いるのが理想的
  • 生存曲線は仮想計算による生存率に基づいてグラフ化したもの
  • ドロップアウトはイベント発生者とみなすか解析から除去するか研究開始前に決定
  • 研究対象者として必要な人数は研究目的・方法によって決定
  • 治療に関する臨床研究報告を評価する際はバイアス・偶然・結果の臨床的重要性に着目
  • 予後に関する臨床研究報告を評価する際は追跡方法とアウトカムの経時的変化に着目
  • 医療経済は医療費と臨床的効果の大きさの関連性を解析

ケーススタディ

【病因・危険因子,予後】心血管疾患の危険因子としてのCRP(C反応タンパク)値

【診断,スクリーニング】CTによる仮想下部内視鏡

【治療】女性ホルモン補充療法による心血管疾患予防効果

付録

  • EBM総説
  • 用語集
  • 厳選参考図書・URL

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