今月の特集テーマでもある“カルシニューリン”の研究は，ここ10年程の間に，新たな分野の研究者が参入したことによって，飛躍的に進展した分野です．今月はこの“カルシニューリン”について，神戸大学医学部の久野高義先生にご企画いただき，最新のトピックスも盛り込んで，特集いたしました．また，今月号から，大野乾先生の新連載エッセイ「先祖物語」が始まります．前著の「大いなる仮説」に続いて，どのような仮説が繰り広げられるのか，どうぞご期待ください．

特集

カルシニューリンの新たな機能
神経可塑性からアポトーシスへの関与まで

企画／久野高義

<序にかえて>カルシニューリン　免疫抑制薬の標的を越えて【久野高義】

カルシニューリンの構造と機能【山本秀幸／宮本英七】

免疫抑制薬とカルシニューリン　イムノフィリンからみたカルシニューリンの生理機能の解明【田村康一／小原　要】

T細胞活性化におけるNFATの制御機構　カルシニューリンおよびNFATキナーゼによる制御【芝崎　太／Frank McKenon】

細胞死制御機構におけるカルシニューリンの役割　bcl–2遺伝子とのかかわりを中心に【近藤英作／芝崎　太】

カルシニューリンによる神経可塑性の制御【井ノ口馨】

血液細胞の増殖・分化におけるカルシニューリンの役割【岩田　誠／紀平久和／西川政勝】

分裂酵母モデル系におけるカルシニューリンの機能解析【杉浦麗子／春藤久人／久野高義】

トピックス

CURRENT TOPICS

細胞内小器官の構造異常にかかわる遺伝子　Hermansky-Pudlak症候群とChediak-Higashi症候群のポジショナルクローニング【深井和吉】

ネトリン受容体の同定　DCC（Deleted in Colorectal Cancer ）遺伝子の再発見【桝　正幸／桝　和子】

若年発症成人型糖尿病（MODY）の原因遺伝子　HNFは糖尿病発症にどうかかわるのか【山縣和也／織田直久／古田浩人／Graeme I. Bell】

チョウ類交尾器にある光受容器の機能【須山大輔】

連載

クローズアップ実験法：

神経系組織の培養技術　コラーゲンゲルを用いた器官培養による軸索ガイド機構の解析【白崎竜一／村上富士夫】

WIDE VIEW

1996年度ノーベル化学賞の対象となった　C60の生命科学への応用【大澤映二】

先祖物語

1．先祖の数の問題【大野　乾】

ONE POINT実験法

大腸菌のタンパク質を持ち込むな！【古倉健嗣】

海外留学アラカルト

花のParis留学心得【宮田愛彦】

研究室の小さな生きものたち

モウセンゴケとゆかいな仲間たち【大山　隆】

ラボレポート

人種のるつぼ－Masagué研究室（Memorial Sloan-Kettering Cancer Center）【羽田明子】

購入方法・送料について

本書は全国の羊土社取扱書店にてご購入いただけます．店頭にて見当たらない場合は，下記情報を書店にお伝え下さい．

【本書名】実験医学：カルシニューリンの新たな機能
【出版社名】羊土社

お近くに取扱書店が無い場合，特に海外でご覧になりたい場合，羊土社HPでのご注文および発送も承っておりますので，下記ご参照のうえ，注文をご検討ください．

羊土社HPでのご注文について

本書を羊土社HPにてご購入いただきますと，本体価格に加えて，送付先・お支払い方法などにより下記の費用がかかります．お手続き等詳細は書籍購入案内のページをご参照ください．

分類	項目		費用
国内	消費税		+180円
	送料		+500円
	手数料（代引きのみ）		+300円
海外	航空便送料	第1地帯（アジア、グアム、ミッドウェイ等）	+680円
		第2地帯（オセアニア、中近東、北米、中米）	+870円
		第2地帯（ヨーロッパ）	+870円
		第3地帯（アフリカ、南米）	+1130円
	EMS便送料	第1地帯（アジア、グアム、ミッドウェイ等）	+1400円
		第2地帯（オセアニア、中近東、北米、中米）	+2000円
		第2地帯（ヨーロッパ）	+2200円
		第3地帯（アフリカ、南米）	+2400円