「科研費獲得セミナー for 2020」開催レポート

科研費セミナー写真

羊土社は2019年9月17日(火),「科研費獲得セミナー for 2020 ~新フォーマットに対応した実例からつかむ,より良い申請書の書き方と応募戦略~」を,午前・午後の計2回開催しました.

今回で4度目の開催となる本セミナーは,2017年の初回から引き続き,「科研費獲得の方法とコツ」「科研費申請書の赤ペン添削ハンドブック」の著者である児島将康先生(久留米大学分子生命科学研究所 教授)にご講演いただきました.「科研費を申請する研究者」そして「研究機関で研究者の申請をサポートする支援担当」の皆さまを対象に,採択に近づくための申請書の書き方や応募戦略のコツをお伝えした本セミナー.その模様を,以下にすこしだけ紹介させていただきます.

「科研費採択に近づくため,申請者の方は自身の研究テーマを整理して,申請書を書くポイントを押さえましょう.研究者を支援する立場の方は,提出された申請書を自信をもってチェックするためのポイントを押さえましょう」という言葉から,児島先生のご講演は始まりました.

科研費といえば,規模の大小に違いはあれど,審査制度が毎年アップデートされるという特徴があります.「科研費審査システム改革2018」と題した大規模な制度改革から数年が経ち,そのアップデートも落ち着きつつあると思っていたのですが,なんと今年も,『複数種目へ重複応募することの制限緩和』『申請書内の「研究業績」欄が「応募者の研究遂行能力及び研究環境」への変更』などを含む5つの改正点がありました.
セミナーでは,科研費の予算額全体の推移や機関・属性に応じた採択状況とともに,“今年の改正点をいかに解釈すべきか?そしてどのように対応すべきか?” との視点で解説がなされました.


科研費セミナー写真

さらに,児島先生がこれまで培われてきたご経験をもとに “採択に近づく申請書作成のためのポイントを10にわけて” 挙げていただきました.申請書の項目である「研究目的、研究方法など」「本研究の着想に至った経緯など」「応募者の研究遂行能力及び研究環境」... に沿いながら,
『この「概要」はあまり良くない例.なぜなら問題点が分かりにくい.そこで,この研究課題ならこのように(改善例を示しながら)書き換えるのが良いだろう』
といったように,あまり良くない申請書の実例を示し,良くない理由・具体的な修正方法を解説いただきました.まさに今年の申請から即活かせる超実践的な内容です.理系・文系を問わず幅広い研究テーマの実例を示し,様々なバックグラウンドを持つ参加者に身近な内容でご紹介いただいたご講演は,強く心に響きました.

講演に続く「質疑応答」も,本編と同様に充実した時間でした.
今回のセミナーでは,参加者から事前に「科研費に関する疑問・悩み」を挙げていただく形をとりました.「Researchmapの扱いについては,どう捉えるべきか?」「研究実績が少ない場合は,どうすれば良い?」「先生方の申請を支援する立場として,先生方の申請書にどうアドバイスすべきかなのか?」など質問が多数寄せられ,それぞれに対して児島先生は丁寧にご回答くださり,終了後のアンケートでも「質疑応答の時間が充実していて良かった」との声をいただきました.参加者の皆さまにとって日頃の疑問・悩みを解消できる良い機会になったのではないかと嬉しく感じています.

ほかにも,支援担当の方から「ポイントをシンプルに掴むことができた」「セミナーのおかげで遠慮せずにアドバイスをしやすくなった」との声や,研究者の方から「以前も聴講して採択された」といった声もいただきました.


科研費セミナー写真

「科研費の獲得」は,多くの方々にとって最重要事項の一つかと思いますが,児島先生はそういった皆さまの思いを感じ取られ,とても丁寧に真剣に応えていただきました.ご多忙のなか,貴重なご講演をいただけましたこと,改めて深く御礼を申し上げます.

私ども羊土社も,科研費に関わる多くの皆さまに少しでもお役立ていただける情報を届けてまいりたいと願っております.今後も科研費申請に役立つ情報発信に努めていきますので,どうぞご期待ください.

本セミナーにご参加いただきました皆さま,誠にありがとうございました,皆様の科研費採択を心よりお祈り申し上げます.

羊土社では、「科研費の採択を目指す研究者」「その採択をサポートする支援担当者」といった科研費に関わるすべての皆様を対象に『科研費セミナー』を開催いたします。

ベストセラー書籍『科研費獲得の方法とコツ』の著者でお馴染み、児島将康先生を講師にお招きし、児島先生がこれまで培ってきたノウハウを活かし、科研費に関する基礎知識から応募戦略、また、2020年度採択に向けた申請のポイントにも触れつつ、より良い申請書作成のためのコツを、『新しいフォーマットに対応した多数の実例』をもとにご講演いただきます。

講演のポイント(予定)
  • 科研費申請を行う研究者だけでなく,申請書作成の支援を行う事務系の方々にも役立つような内容で進める
  • 9月に発表される来年度応募の変更点など最新の情報を盛り込む
  • 豊富な実例をもとに,申請書の良い点や良くない点を比較検討する.そのうえで,良くない点がなぜ良くないのかを明確に示し,その改善方法を検討していく.
  • 科研費申請書において,「最低限ここは押さえておいてほしい」ポイントをしっかりと学ぶ.
対象者

科研費の採択を目指す研究者

研究者の科研費採択をサポートする大学・研究機関等の関係者

開催日時

2019年9月17日(火)

  1. 10:00〜12:30
  2. 14:30〜17:00
定員

各回 90名

  • 定員に達し次第、締切とさせていただきます
参加特典

事前にお寄せいただいた質問に講師がその場で回答します

  • 8月30日(金)を募集締切とさせていただきます
  • 質問はセミナー中,匿名として取り扱います
  • 質問は参加者への配布資料に掲載させていただく可能性がございます
  • 質問多数の場合,すべてに回答できない可能性がございます
  • 質問は参加手続き完了後,通信欄からお寄せいただけます(後から入力することも可能です)
参加費

10,000円

支払方法
  • クレジットカード
  • 銀行ネット決済
  • コンビニ決済(コンビニ番号方式)
  • 請求書発行による銀行振込
    • 請求書は,弊社で参加申込を確認後3営業日程度で,ご登録いただく住所に発送いたします
  • 領収書の発行も承ります
  • その他ご要望がございましたら,下記連絡先までお知らせください
支払期限
  • クレジットカード,銀行ネット決済のお支払いの場合は,申込手続き時にお支払いください
  • それ以外のお支払いの場合,原則14日以内もしくはセミナー開催前日までにお支払いください
    • どちらか近い方の日付を期限としてご請求申し上げます
  • 支払い期限までにお支払いが確認できず,連絡もない場合は,お申込みを無効にさせていただきます
キャンセル
  • 参加申込後にキャンセルされる場合は下記連絡先までお知らせください.下記条件によりキャンセルを受け付けます.
  • キャンセルご連絡日によってキャンセル料を申し受けます
    • 開催日7日前まで:参加費の 0%
    • 開催日前日まで :参加費の 30%
    • 開催日当日   :参加費の100%
  • キャンセル時にご返金が伴う場合は,ご返金時に発生する各種手数料分をご負担いただきます.
  • セミナー参加の権利は原則,お手続きいただいた御本人のみ有効です.同僚の方が代わりに参加するなどありましたら,ご連絡ください.
会場

'フォーラムミカサ エコ 7Fホール
東京都千代田区内神田1-18-12 内神田東誠ビル【MAP】

最寄駅
神田駅   …西口より徒歩5分 (JR線)
神田駅   …4出口より徒歩5分 (東京メトロ銀座線)
淡路町駅   …A4出口より徒歩5分(東京メトロ丸の内線)
新御茶ノ水駅   …B6出口より徒歩6分(東京メトロ千代田線)
小川町駅   …B6出口より徒歩6分(都営新宿線)

会場イメージ(画像)
講師

児島 将康 先生(久留米大学 分子生命科学研究所)

児島 将康 先生

1988年宮崎医科大学大学院博士課程修了(医学博士).日本学術振興会特別研究員を経て,'93年国立循環器病センター研究所生化学部室員,'95年より同室長2001年より久留米大学分子生命科学研究所遺伝情報研究部門教授.

「毎回のように採択されている人はどんな申請書を作っているのだろうか?」という疑問から,あらゆる研究者の申請書を調査し,書き方のノウハウを培ってきた.

その経験をもとに発行した「科研費獲得の方法とコツ」「科研費申請書の赤ペン添削ハンドブック(2019年7月、第2版発行予定)」がヒットし,その読者は理系文系を問わない.全国の大学・研究機関からセミナーを依頼され,応募シーズン前後には15件近くをこなす.申請書の添削指導も行っており,指導された人の採択率は6〜7割にも.

本セミナーについてのご連絡・お問い合わせ先

株式会社 羊土社 企画営業推進部 セミナー担当
TEL:03-5282-1211(平日9:00~17:00)
E-mail:seminar_grant1909yodosha.co.jp

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