文系のための生命科学 第2版
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文系のための生命科学 第2版

  • 東京大学生命科学教科書編集委員会/編
  • 2011年02月16日発行
  • B5判
  • 175ページ
  • ISBN 978-4-7581-2019-7
  • 定価:3,080円(本体2,800円+税)
  • 注文不可
    在庫:なし
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東京大学が贈る,ヒトを軸とした生命科学テキストが改訂.「がん」「iPS」から「生命倫理」まで社会的関心の高いトピックを凝縮し,現代社会を生きるうえで最低限知っておくべき基礎知識が身につく1冊!

目次

第Ⅰ部 ヒトの基礎

1章 生命科学はどのように誕生したか

1 生命科学の誕生
2 生物とは何か
3 細胞を構成する分子
  • タンパク質
  • 脂質
  • 核酸
4 地質時代と生物の変遷
5 生物の系統と系統樹
6 ヒトの起源と進化
7 自然科学とは何か
8 生命科学の発展
Column
  • ウイルスは生物か?
  • DNA の塩基の変異はどのように起こるか?
  • ネアンデルタール人と現生人類
  • 進化と苦味受容
  • 仮説と真理
  • 歴史遺物と鑑定

2章 細胞:生命の基本単位

1 細胞の発見
2 細胞の大きさと多様性
3 細胞の成り立ちと細胞内小器官
  • 真核細胞と原核細胞
  • 細胞内小器官の概要
  • 小胞輸送系
  • 酸化的代謝系
  • 独自のDNA を含む細胞内小器官
  • 細胞骨格
4 細胞の振る舞い
  • 線虫の細胞系譜
  • 細胞分裂
  • 細胞分化と細胞の多様な働き
  • 細胞の死
5 細胞から組織へ
Column
  • 細胞内輸送の異常
  • 「ハテナ」,細胞内共生の途中?
  • 植物になり損ねたマラリア原虫
  • ミトコンドリア病
  • 臓器移植と細胞移植

3章 生命の設計図:ゲノム・遺伝子・DNA

1 遺伝学がたどってきた道
  • メンデル遺伝学:形質が次世代に伝わるということ
  • ワトソンとクリックの発見
  • DNA 二重らせん構造と正確な遺伝子複製のしくみ
  • ジャコブとモノーの実験:遺伝子の発現を制御するもの
2 現代遺伝学
  • 複製,転写,翻訳― DNA,RNA,タンパク質
  • 遺伝子という言葉,ゲノムという概念
  • ヒトゲノムの概要
  • 分断された遺伝子
  • 分断された遺伝子がつくり出す多様性
  • 新たな機能をもつ遺伝子が誕生するしくみ
3 ゲノムからみた生殖
  • 父と母―さまざまな性の形態
  • 性の起源
  • 生殖細胞と減数分裂
4 個人差と種差
  • 個人差とゲノム
  • 種差:チンパンジーとヒトとの違い
  • 複製と変異の繰り返し:生命の多様性と進化
Column
  • ヒトでみられるメンデルの法則
  • 人工生命をつくることは可能か
  • 周期性を生み出すフィードバック制御
  • 知る権利,知らないでいる権利
  • 近親婚

4章 エピゲノム:ゲノムの後天的修飾

1 遺伝と環境のかかわり
  • 双子の似るところ,似ないところ
  • 生活環境が及ぼす影響
2 エピゲノム情報
  • 働き蜂と女王蜂の違い
  • DNAメチル化
  • ヌクレオソーム構造
  • クロマチン構造
  • ヒストンコード
  • DNAメチル化やヒストン修飾は細胞分裂で複製される
3 細胞は記憶する
  • なぜヒトの細胞はそれぞれの役割を知っているか
  • エピゲノムと可塑性
  • エピゲノムの異常と病気
  • 老化とエピゲノム
  • 受精卵でリセットされるエピゲノム
  • おわりに
Column
  • 病気のなりやすさには環境と遺伝子の配列がかかわる
  • 行動生物学における刷り込み
  • 「臨界期」にご注意
  • 神経の働きにもエピゲノムがかかわっている
  • 三毛猫のまだら模様を決めるX染色体の不活性化

第Ⅱ部 ヒトの生理

5章 発生と分化

1 ヒトの発生の初期過程
2 体の構造の形成―器官形成
3 細胞分化
4 動物の発生と進化
5 成長と老化
6 生殖細胞
7 哺乳類の生殖と発生
8 細胞の老化
9 幹細胞
10 再生医療
Column
  • ホメオティック遺伝子の役割
  • 細胞の寿命を決めるテロメア
  • 生物学と再生医療

6章 脳はどこまでわかったか

1 ヒトの脳の構造
2 大脳皮質
3 神経細胞
4 神経伝達
5 記憶と長期増強
6 脳機能の計測
  • fMRI
  • PET
  • X線CT
  • その他の方法7認知症
Column
  • ガルの骨相学
  • 言語と遺伝子
  • うつ病はなぜ起こるのか?
  • NMDA受容体と記憶力の関係
  • 植物状態からの脳機能の回復
  • 頭のよくなる薬?

7章 がん

1 がんとは
2 細胞増殖制御とその異常
  • 細胞増殖の抑制の異常
  • 細胞増殖因子の機能とその異常
  • 細胞間の対話と細胞増殖
3 発がんとがん遺伝子,がん抑制遺伝子
  • 遺伝子の傷
  • がん遺伝子,がん抑制遺伝子
  • 多段階発がんモデル
4 がんの診断と病理学
  • がん細胞であることの判断の基準
  • 腫瘍組織
  • がん細胞の不均一性
5 がんの治療
  • 手術
  • 放射線治療
  • 化学療法
  • ホルモン療法
  • 分子標的治療薬療法
6 がんの進行と転移
  • がんの進行
  • がん転移
7 がんに対する免疫応答
Column
  • 細胞のシグナル伝達
  • タバコによる発がん
  • ウイルスとがん
  • がんの遺伝子診断
  • アポトーシス
  • 分子標的治療薬の威力
  • がんと癌とガンのニュアンス違い
  • たねと土の仮説

8章 食と健康

1 食べるとは
2 消化と吸収
3 消化管の共生微生物
4 酵素
5 生物エネルギーとATP
6 ヒトの代謝の基本経路
7 エネルギーのバランス
8 エネルギーバランスの機構
9 食と健康をめぐる最近の話題
  • 肥満:エネルギーバランスの乱れ
  • メタボリックシンドローム
  • 食の安全
Column
  • なぜ消化器は消化されないか?
  • 食品中のDNAの行方
  • いろいろな発酵と食品
  • 蓄積するのはなぜ脂肪か?
  • 食欲と睡眠の関係
  • 脂肪細胞
  • 肥満に関する参考指標
  • 農薬の必要性と危険性
  • BSE問題
  • 食の安全と食の安心

9章 感染と免疫

1 人類と感染症の戦い
2 微生物と感染
  • 感染とは
  • 細菌の感染
  • 真菌の感染
  • ウイルスの感染
  • 感染から症状発生へ至るしくみ
3 免疫とは何か
  • 免疫系の成り立ち
  • 免疫を担う細胞と組織
4 免疫応答のしくみ
  • 免疫系が感染源の攻撃を感知して応答するしくみ
  • 体液性免疫と細胞性免疫
  • 免疫応答の制御と自己免疫
Column
  • 抗生物質と耐性菌
  • 結核…118 
  • 新型インフルエンザ
  • HIVの生き残り戦略
  • 自己免疫疾患と感染症の間にあるもの
  • 抗体
  • ヒト白血球抗原(HLA)と拒絶反応
  • 花粉症とアレルギー

第Ⅲ部 ヒトと社会

10章 生命倫理

1 生命倫理とは何か
2 生命倫理成立の背景
3 生命倫理の原則
4 臨床研究と倫理委員会
5 生命倫理と宗教
6 生命倫理政策と統治形態
7 人体の商品化
8 生命倫理と国際条約
Column
  • インフォームド・コンセント
  • ヘルシンキ宣言
  • 脳死と臓器移植
  • 日本のIRBと倫理指針
  • 動物実験の意義と倫理原則
  • スイス憲法と生命倫理
  • ES細胞と宗教
  • 倫理的・法的・社会的問題(ELSI)
  • 優生学の歴史と現在
  • 生殖補助医療と倫理
  • 生命科学研究と知的所有権

11章 生命技術と現代社会

1 遺伝子技術
  • 遺伝子組換えの歴史と発展
  • アシロマ会議とカルタヘナ議定書
  • 有用物質の生産
  • 遺伝子組換え作物
  • 遺伝子組換え動物
  • 遺伝子診断の光と陰
  • 遺伝子治療
  • ヒトゲノム計画
  • ヒトゲノム・遺伝子解析の倫理的課題
2 クローン技術と幹細胞技術
  • クローン羊
  • ヒトES細胞
  • 日本のES細胞指針
  • ヒトクローン胚
  • iPS細胞
  • 体性幹細胞
Column
  • 日本の食料事情と遺伝子組換え食品
  • 出生前診断と着床前診断
  • 遺伝子組換えの倫理的問題
  • バイオバンク
  • 微量のDNAを増幅させる技術:PCR
  • DNA鑑定
  • クローン技術規制法と特定胚指針
  • ヒトES細胞・クローン胚に対する各国の規制
  • ヒトES細胞捏造事件

12章 生物多様性と生態系の保全

1 環境への適応
  • さまざまな環境要因
2 生物群集と多様な種の共存
  • 栄養段階と食物連鎖
  • 群集を構成する多様な種の共存
  • 非平衡共存説を支持する例
  • 植生の遷移
  • 熱帯林の保全
3 生態系の構造と動態
  • 食物網
  • 生態系のエネルギー流
  • 生態系の物質循環
4 生物多様性と地球環境の保全
  • 生態系のバランスと環境保全
  • 生息地の分断化と生物集団の絶滅リスク
  • 生物多様性の保全
Column
  • 生物多様性と微生物
  • 地球温暖化-「不都合な真実」とIPCCによるノーベル平和賞受賞後の騒動
  • 外来生物
  • 生物多様性国家戦略
  • 内分泌撹乱物質
書評・感想
  • 基礎から最近の話題まで網羅されており、一般教養の教科書として最適です。(私立大化学系学部)
  • 文系のためにとありますが、理系(農学部1年生)の基礎科目の教科書として良い。生命倫理について取り上げられているのはありがたい。(国立大農学部)
前版の教科書採用者の声
  • 食と健康や、生命倫理に関しての章があり、1年生の基礎科目の教科書としてとても良いと思う。(国立大農学部)
  • 一般教養の講義用テキストとして最適のものである。(私大理系学部)
  • 比較的薄手の本であるが高度な内容を含み、またコラムでは最近のトピックも多く取り上げられている。生命科学の倫理的問題や社会との関わりについても多くのページを割いている点は、類書に見られぬ特徴で好ましい。(公立大看護学科)
  • 「文系」と書かれているが内容的にはかなり深く掘り下げている。倫理や社会と自然科学との関係も記述され、好感がもてる。(医療系専門学校)
  • 人間と社会の関わりが強調されている点が看護学科の学生に相応しい。(私大看護学部)
  • 薬学の(特に高校で生物を履修していない)学生対象でも十分使える内容でした。(担当講義:基礎の生物学(薬学部、1年))

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