第5章 図の見た目を整理する:理解を促すビジュアルデザイン
1 視覚的整理がもたらす効果とは
1見た目を整えるとわかりやすくなる
いよいよアプリケーションで完成品を仕上げていく段階に入ります。ラフ案をつくるまでに、内容や情報量、だいたいのレイアウトを決めましたので、この段階でやるべきことは視覚的に見やすくわかりやすく図を整えていくことです。
図5-1を見てください。左と右は同じ内容で、文字も要素も、そのだいたいの配置も同じです。でも、わかりやすさは違います。何が違うのでしょうか?
それは、視覚的な整理がされているかどうかです。視覚的な整理をすると、掲載している内容の情報量は同じでも、そのメタな情報、つまりどの情報がタイトルなのか、どの情報が重要なのか、どれが同じ階層なのかといった各要素の位置づけに関する情報が視覚的に付加され、理解できるようになります。もしもすべての文字や要素が同じ見た目だったとしたら、図の中にあるすべての要素を同じくらいの労力で精査する必要があり、処理すべき情報量が多く感じられます。図にメタな情報が加わると、特に精査すべき情報はどこなのか、似た情報はどこなのかなどが瞬時にわかるので、脳の負担を減らすことができます。
また、図5-2を見てください。左と右の図は、見やすさがかなり違うのではないかと思います。見やすいと美しく見えるだけでなく、理解もしやすくなります。
視覚的に整えた図は、情報を認識しやすく意味を読み取りやすくなります。フォントや色、線の太さ、大きさなどによって見にくかったところが見やすくなれば、負担なく円滑に情報が入手できるようになります。見た目が整うので、美しさや心地よさも感じられるようになります。
視覚的な整理は部屋の整理と似ています。整理された部屋は、散らかっている部屋と比べてきれいで居心地がよいと感じると思います。さらには、掃除道具はこのクローゼット、趣味はこの棚など、物がルールをもってしまわれているので欲しいものが探しやすく、使い勝手もよくなります。図も視覚的に整理されれば、美しく心地よくなり、関心を引きやすくなります。さらに情報を円滑に読み取りやすくなり、重要箇所や情報の位置づけもわかるため、全体的に理解しやすくなります。
本章ではこのような見た目の整理の方法をお伝えします。情報を視覚的に整理するには、前提として図内の情報の位置づけが制作者の頭のなかで整理されている必要があります。作業を進めながら、図の中でどの情報が重要で、どの情報が補足的なのか、どの情報が同じあるいは異なる階層・グループなのかを考えるようにしてください。
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