実験医学増刊 Vol.25 No.15

解明が進むメタボリックシンドローム

脂肪細胞の機能からエネルギー代謝・摂食・心血管系の制御機構,予防と治療まで

  • 春日雅人,伊藤 裕,箕越靖彦/編
  • 2007年09月05日発行
  • B5判
  • 240ページ
  • ISBN 978-4-7581-0285-8
  • 定価:5,400円+税
  • 在庫:なし
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注目のメタボリックシンドロームの成因から病態,予防・治療までを解説した最新レビュー集!“分子メカニズム”をキーワードに基礎研究だけでなく臨床的観点も含む内容でメタボリックシンドロームの“今”がわかる!

目次

概論:メタボリックシンドロームとは何か?【春日雅人】

  • メタボリックシンドロームの概念
  • メタボリックシンドロームの病態
  • メタボリックシンドロームの診断
  • メタボリックシンドロームの成因
  • メタボリックシンドロームにおける糖尿病の発症

第1章 脂肪細胞とメタボリックシンドローム

1. 脂肪細胞の大きさと数の制御メカニズム【阪上 浩】

  • 脂肪細胞のサイズと数
  • 脂肪細胞の肥大化とその制御メカニズム
  • 脂肪細胞数の増加とその制御メカニズム

2. メタボリックシンドローム病態における脂肪組織の機能変化【益崎裕章,田中智洋,中尾一和】

  • 脂肪組織機能異常症:メタボリックシンドロームの中核病態
  • 脂肪組織機能異常症における11β-HSD1の病態的意義
  • 遺伝子操作マウス解析から見えてきたメタボリックシンドローム治療への展望
  • 11β-HSD1を標的とする創薬への展開

3. アディポサイトカインとメタボリックシンドローム【日生下 亜紀,船橋 徹】

  • TNF-α
  • アディポネクチン
  • レジスチン

4. 脂肪組織の炎症性変化とメタボリックシンドローム【小川佳宏,菅波孝祥】

  • 脂肪組織におけるマクロファージ浸潤の分子機構
  • 脂肪細胞とマクロファージの相互作用
  • 炎症性アディポサイトカインとしての飽和脂肪酸
  • n-3多価不飽和脂肪酸の抗炎症作用
  • 脂肪組織リモデリング

5. 褐色脂肪とメタボリックシンドローム【斉藤昌之】

  • 褐色脂肪とUCP
  • 褐色脂肪・UCP-1の活性化機構
  • UCP-1と脂肪エネルギー消費・肥満との関係
  • UCP-1活性化による肥満の軽減
  • UCP-1と糖代謝
  • ヒトの褐色脂肪:FDG-PETによる機能評価

第2章 エネルギー代謝とメタボリックシンドローム

1. AMPKとエネルギー代謝調節【鈴木 敦,箕越靖彦】

  • AMPKの構造と活性化機構
  • AMPKによる代謝調節作用
  • レプチンによる代謝・摂食調節作用とAMPK

2. 生活習慣病と核内受容体(LXR,FXR,PPAR)【酒井寿郎】

  • 核内受容体とは
  • LXR:オキシステロール受容体
  • FXR:farnesoid X receptors
  • PPARs(peroxisome proliferator-activated receptors)

3. 哺乳類サーチュイン:NAD,代謝,老化を結ぶ普遍的制御因子【今井 眞一郎】

  • 哺乳類サーチュインSirt1の機能
  • ミトコンドリアサーチュインSirt3,Sirt4の機能
  • 老化,メタボリックシンドローム,そしてサーチュイン

4. AGFとエネルギー代謝調節【田畑光久,尾池雄一】

  • AGFの同定
  • AGF遺伝子欠損マウスは肥満を呈する
  • AGFトランスジェニックマウスは抗肥満作用を有する
  • 血中AGFの抗肥満作用
  • AGFの抗肥満作用の治療への可能性
  • AGFの抗肥満・抗インスリン抵抗性作用の分子機構
  • AGFの発現制御機構
  • AGFのファミリー分子(Angptl)の代謝作用

5. レプチンによるエネルギー代謝調節とメタボリックシンドローム【海老原 健,日下部 徹,益崎裕章,中尾一和】

  • レプチンの多彩な代謝調節作用
  • 代謝調節におけるレプチン抵抗性の意義

6. 臓器間相互作用によるエネルギー代謝調節【山田哲也,片桐秀樹】

  • 血流を脳への入力経路とするエネルギー代謝調節
  • 神経経路を脳への入力経路とする代謝・エネルギー調節

第3章 中枢神経系とメタボリックシンドローム

1. グレリンとメタボリックシンドローム【上野浩晶,中里雅光】

  • グレリンとグレリン受容体
  • グレリンの摂食や脂肪蓄積に対する作用
  • 体重や体組成と血中グレリン濃度の関係
  • メタボリックシンドローム患者におけるグレリン
  • グレリンやグレリン受容体の遺伝子多型と肥満およびメタボリックシンドローム
  • グレリンの心血管系への作用とメタボリックシンドローム

2. オレキシンとメタボリックシンドローム【桜井 武】

  • オレキシンとオレキシン受容体
  • ナルコレプシーとオレキシン
  • オレキシン神経による覚醒制御の機構
  • オレキシン産生神経の制御機構
  • 報酬系とオレキシン
  • 摂食行動とオレキシン神経
  • メタボリックシンドローム・摂食異常症とオレキシン

3. カンナビノイドとメタボリックシンドローム【宮崎 滋】

  • 肥満症治療薬
  • 内因性カンナビノイド系
  • 体重減少効果
  • メタボリックシンドロームに対する効果
  • 安全性

4. 新規神経ペプチドnesfatin-1による摂食調節作用【清水弘行,大井晋介,森 昌朋】

  • nesfatin-1の発見とその局在
  • nesfatin-1による摂食抑制作用
  • nesfatin-1による摂食抑制機構

5. 摂食調節ペプチドの発現調節機構-FoxO1【北村忠弘】

  • レプチンが摂食を抑制する分子メカニズム
  • インスリンによる摂食抑制作用
  • インスリンシグナル下流で調節を受ける転写因子FoxO1
  • インスリンの代謝作用におけるFoxO1の役割
  • FoxO1は視床下部弓状核のニューロンに発現している
  • FoxO1はレプチンの摂食抑制作用を阻害する
  • FoxO1はAgrpとPomcの遺伝子転写を調節している
  • FoxO1とSTAT3はAgrpおよびPomcプロモーターとの結合を競合阻害する
  • FoxO1による転写共役活性化因子と転写共役抑制因子の交換

6. 中枢神経系による肝糖代謝調節作用【小川 渉】

  • 栄養素のもつ中枢神経作用
  • ホルモンの中枢作用と肝糖代謝

第4章 血管とメタボリックシンドローム

1. メタボローム解析技術の医学・生物学への応用【末松 誠,大村光代,小野江 理成,菱木貴子,曽我朋義】

  • ストレス誘導性ガス分子COによる血流調節作用機序の解明
  • メタボローム技術によるCOの標的分子の探索とストレスバイオマーカーの同定

2. 脂肪組織循環とメタボリックシンドローム【真鍋一郎,西村 智,永井良三】

  • 脂肪組織発生分化における血管
  • 脂肪組織機能と血管
  • 脂肪組織の肥満と血管
  • 脂肪組織と血管の病態の共通点

3. メタボリックシンドロームにおける血管老化の分子メカニズム【南野 徹,小室一成】

  • 生体内における血管細胞老化
  • 細胞老化と血管機能
  • メタボリックシンドロームにおける血管老化シグナル

4. メタボリックシンドロームにおける循環調節ホルモンの意義【宮下和季,伊藤 裕】

  • カテコラミンとメタボリックシンドローム
  • レニン-アンジオテンシン系とメタボリックシンドローム
  • 一酸化窒素とメタボリックシンドローム
  • ナトリウム利尿ペプチドとメタボリックシンドローム

5. メタボリックシンドロームおよび動脈硬化症におけるナチュラルキラーT細胞の役割【石森直樹,筒井裕之】

  • NKT細胞の機能
  • NKT細胞は動脈硬化初期病変形成に関与する
  • NKT細胞はアテローム性病変進展にも関与する
  • 高脂食投与肥満マウスでの検討

6. メタボリックシンドロームにおける動脈硬化【山田信博】

  • 内皮細胞機能,単球の泡沫化から心血管事故
  • 診療ターゲットとEBM
  • メタボリックシンドロームの病態
  • わが国の診断基準と国際基準の相違
  • 高中性脂肪血症へのアプローチ:nonHDLコレステロールの意義

7. メタボリックシンドロームにおける血管再生【伊藤 裕】

  • メタボリックシンドロームと血管再生
  • 血管再生医療におけるsoilとseed
  • 血管新生因子の臨床応用とその問題点
  • 幹細胞を用いた血管再生治療開発の現状
  • ES細胞の血管再生治療への応用:サルおよびヒトES細胞での検討
  • ヒトES細胞の血管再生移植医療への応用の可能性
  • ヒトES細胞由来血管前駆細胞の血管再生創薬への応用

第5章 メタボリックシンドロームの予防と治療

1. 高血圧発症予防の展望【篠村裕之,伊藤 裕】

  • 高血圧発症予防に関する動物実験
  • 高血圧発症予防と退行に関する臨床試験(TROPHY試験とSTAR CAST試験)

2. メタボリックシンドロームにおける運動療法の分子基盤〜脂肪を燃やしやすい運動とは?【江崎 治,三浦進司】

  • 軽い運動の方が強い運動よりも脂肪燃焼させる効率は高い
  • 運動中の脂肪燃焼は筋肉でのAMPキナーゼの活性化が関与
  • 運動トレーニング(有酸素運動)を行うと脂肪を燃焼しやすい体質になる
  • 脂肪組織での脂肪分解機序
  • 運動による脂肪分解機序

3. 脂肪細胞の移植から観察したメタボリックシンドローム【齋藤 康】

  • 実験的脂肪分布の変換と個体代謝機能の変化
  • 内臓脂肪組織のTNF-αの分泌上昇の機序について
  • 脂肪細胞の移植を用いた個体の機能修復

4. メタボリックシンドロームにおける酸化ストレスと抗酸化療法の展望【長瀬美樹,藤田敏郎】

  • メタボリックシンドロームと酸化ストレス
  • メタボリックシンドロームモデルの腎障害と酸化ストレスの関与
  • メタボリックシンドロームに対する抗酸化療法の展望

5. PPARγを介するメタボリックシンドロームの治療【窪田直人,門脇 孝】

  • PPARの構造とアイソフォーム
  • PPARγの個体における脂肪蓄積・インスリン感受性調節のメカニズム
  • ヒトPPARγ2遺伝子多型と糖尿病
  • PPARγの脂肪蓄積・インスリン感受性調節の分子メカニズム
  • チアゾリジン誘導体によるインスリン抵抗性改善におけるアディポネクチンの役割
  • チアゾリジン誘導体の大血管障害抑制効果
書評・感想
  • 私どもは糖尿病あるいは肥満の遺伝解析をマウスを用いて行っており,メタボリックシンドロームに関して,最新の情報を集めるのに本書は大変参考になります.関係学生にも回覧をしております.
    また,抗糖尿病作用を有する食品成分の解析も手がけておりメタボリックシンドロームの発症機構の理解に本書は大変役立ちます.(国立大学 教授)
  • メタボリックシンドロームは,健康管理の中心課題として,社会的にも注目されている.本書は,メタボリックシンドロームについて日本で行なわれている研究が整理されコンパクトにまとめられており,その全体像をつかむのに最適である.(先端医療振興財団 矢野良治)
  • カラー図や用語解説は,難し内容の理解の助けとなり,読み手への配慮も十分されていると思います.分子メカニズムから切り込むことで,複雑なメタボリックシンドロームの成因や病態が理解し易く,メタボリックシンドローム研究の現状を把握する上で大変優れた増刊だと感じました.(中部大学・生命健康科学部・生命医科学科 山下 均 教授)

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