レジデントノート増刊 Vol.15 No.5

あらゆる科で役立つ!

麻酔科で学びたい技術

手にとるようにわかる,麻酔の基本概念と手技・周術期管理のポイント,知っておくべき病態の知識

  • 萩平 哲/編
  • 2013年05月20日発行
  • B5判
  • 262ページ
  • ISBN 978-4-7581-0550-7
  • 定価:4,950円(本体4,500円+税)
  • 在庫:あり
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あらゆる科で役立つ麻酔科の手技のコツや周術期管理,薬・機器の使い方のポイントを根拠とともに解説!さらに,知っておきたい麻酔の概念や考え方も紹介.基礎と臨床現場ですぐ使える知識が1冊でわかる!

目次

第1章 現代の麻酔の概念の理解を目指す

1.バランス麻酔【上山博史】

  • 従来の麻酔理論
  • バランス麻酔の考え方
  • バランス麻酔における,麻酔薬,鎮痛薬,神経ブロックの役割
  • バランス麻酔とエンドポイント
  • バランス麻酔の考え方をどのように取り入れるのか?

2.吸入麻酔による麻酔法【森本康裕】

  • 吸入麻酔薬とは
  • 麻酔の実際
  • Advanced Lecture:低流量麻酔

3.TIVAによる麻酔法【増井健一】

  • 麻酔導入(麻酔開始~気管挿管~手術開始前)
  • 麻酔維持(手術開始~手術終了)
  • 麻酔からの覚醒と抜管

第2章 基本手技の習得を目指す

1.末梢静脈確保(成人)【内田 整】

  • 静脈留置針の構造を理解する
  • 静脈確保に適した部位
  • 穿刺手技
  • 静脈が同定しづらい場合

2.末梢静脈確保(小児)【原 真理子】

  • 穿刺部位の決定
  • 静脈穿刺,カニュレーションの方法

3.動脈ライン確保【内田 整】

  • カニュレーションに適した動脈
  • どのデバイスを使うか?
  • カニュレーション手技:貫通法 vs. 非貫通法
  • 非貫通法による橈骨動脈カニュレーション
  • カニュレーションが不成功の場合のリカバリー
  • 動脈にあたらない
  • Advanced Lecture:1. ガイドワイヤー付き留置針を使用する手技 2. テープ固定をせずにカニュレーションを行う

4.中心静脈ライン確保(右内頸静脈ライン確保)【萩平 哲】

  • 穿刺時に超音波装置を用いない場合
  • 穿刺時に超音波装置を使用する場合
  • 合併症に関して
  • 歴史的経緯
  • Advanced Lecture

5.スワンガンツカテーテルの挿入および扱い方【柴田晶カール】

  • SGカテーテルの挿入の実際
  • SGカテーテルでわかること
  • Advanced Lecture:熱希釈法による心拍出量測定の原理

6.用手的気道確保によるフェイスマスク換気【車 武丸】

  • まずは形から
  • なぜ上気道が閉塞するのか
  • 用手的気道確保の基本的手技は,TAM
  • マスク換気困難(DMV)時の対応
  • それでもマスク換気が「不成功」なら…

7.声門上器具の使用【浅井 隆】

  • 声門上器具の定義と区分
  • 声門上器具の利点と欠点
  • 声門上器具の適応
  • 気管挿管補助具としての声門上器具

8.エアウェイスコープ(AWS)を用いた気管挿管【鈴木昭広】

  • 病棟挿管は術場挿管ほど甘くない!
  • AWSは誰でも簡単に挿管するためにつくられた挿管器具
  • 事故は手術室ではなく現場で起こっている!
  • Advanced Lecture:「特殊な挿管器具は病棟になんか置いてないッス!?」

9.通常の気管挿管【讃岐美智義】

  • 気管挿管の前にすべきこと
  • マスクによる気道開通の維持に気管挿管のカギがある
  • スニッフィング位(sniffing position)
  • 開口のしかた
  • 喉頭鏡の握り方
  • 喉頭鏡の挿入と喉頭展開
  • 喉頭の押さえ方(BURP法)
  • 気管チューブの挿入
  • 気管チューブの選択と準備
  • 気管挿管後の確認
  • 経鼻挿管
  • Advanced Lecture:挿管トレーニング人形の欠点

10.気管支ファイバースコープの操作【青山和義】

  • 周術期における気管支ファイバースコープ使用の適応
  • 気管支ファイバースコープの構造
  • ファイバースコープの操作
  • Advanced Lecture:ファイバースコープガイド下気管挿管(ファイバー挿管)

11.硬膜外麻酔【柴田政彦】

  • 輸液路
  • 体位
  • 消毒など
  • 局所麻酔
  • 穿刺
  • カテーテル挿入
  • テストドーズ専門医のクリニカルパール

12.脊髄くも膜下麻酔【萩平 哲】

  • 画像診断
  • 穿刺の実際
  • 使用する薬液に関して
  • 麻酔高について
  • 合併症

第3章 周術期管理の基本の習得を目指す

1.循環管理の基本概念の理解【坪川恒久】

  • 臓器血流量
  • 心拍出量を決める因子
  • いかにして循環系を調節するか?
  • 麻酔中の循環管理の特殊性
  • 心不全の予防と対処

2.血液製剤・輸血の適応【亀井政孝】

  • 赤血球輸血トリガー値
  • 赤血球輸血の問題点
  • 輸血の合併症
  • Advanced Lecture:エホバの証人

3.循環作動薬の使い方【入嵩西 毅】

  • 循環作動薬とは
  • 血圧からはじめよう
  • 心拍出量と酸素需給バランス
  • 循環作動薬を使う前に
  • 基本的な循環作動薬
  • Advanced Lecture
  • 実際の使用方法
  • 特殊な状況

4.不整脈の診断と対応【高田幸治】

  • 抗不整脈薬の分類
  • 術中によくみられる不整脈
  • Advanced Lecture:恒久的ペースメーカーの“R”Rate response って何?

5.酸素化と換気の生理の理解【宇治満喜子,藤野裕士】

  • 換気と拡散
  • 低酸素血症の原因およびガス交換障害の病態
  • 血液によるガス運搬
  • 吸入酸素濃度と無気肺
  • 自発呼吸と調節呼吸
  • 傷害肺の換気生理学的特徴
  • Advanced Lecture:分離換気

6.人工呼吸の設定法【内山昭則】

  • 強制(調節)換気と補助換気
  • 自発呼吸と自発呼吸補助
  • 基本的な人工呼吸モード
  • 人工呼吸器の設定

7.麻酔導入・抜管前後の呼吸ケア【石井朝美,谷上博信】

  • マスク換気困難や気管挿管困難の予測について
  • マスク換気困難・気管挿管困難を予測するテストについて
  • マスク換気困難・気管挿管困難に陥った場合
  • 手術終了時の抜管の基準について
  • 困難気道症例で抜管後に再挿管の可能性がある場合について
  • Advanced Lecture:困難気道にはVFNI法を

8.術後疼痛管理の戦略【長田 理】

  • 術後管理の変遷
  • 目的に見合ったさまざまな術後疼痛管理法の選択
  • 将来の術後疼痛管理

9.ERAS®の概念と実践【谷口英喜】

  • ERAS®protocolの概念を理解するうえでの留意点
  • 概念
  • 実践項目

第4章 知っておくべき病気・病態の知識の整理

1.悪性高熱症【向田圭子】

  • MHの病因
  • MHの症状:呼気終末二酸化炭素濃度(ETCO2)の上昇が重要
  • 診断
  • 治療
  • 素因者の麻酔
  • 関連疾患
  • Advanced Lecture:1. ダントロレンの作用 2. Ca拮抗薬はなぜ禁忌?

2.褐色細胞腫【木山秀哉】

  • 疫学
  • 症状
  • 麻酔科初期研修と褐色細胞腫
  • 褐色細胞腫について学ぶべきポイント
  • 術前診察
  • 疑いから確定診断まで
  • 術前管理
  • 術中管理
  • 麻酔薬の選択
  • 手術中に発見される褐色細胞腫

3.甲状腺クリーゼ(ストーム)【片山勝之】

  • 甲状腺クリーゼ(ストーム)の定義と診断基準
  • 甲状腺クリーゼの疫学
  • 甲状腺クリーゼの原因
  • 甲状腺クリーゼの臨床症状と病態生理
  • 甲状腺クリーゼの治療
  • 症例
  • 麻酔管理

4.アナフィラキシー【光畑裕正】

  • アナフィラキシーの用語
  • アナフィラキシーの診断
  • 全身麻酔中のアナフィラキシーの特徴
  • アナフィラキシーの標的臓器
  • アナフィラキシーの治療
  • βトリプターゼの測定
  • 確定診断のための検査

5.深部静脈血栓症・肺血栓塞栓症【菊地龍明】

  • 用語の整理と略語について
  • 周術期の危険性
  • 術前DVTスクリーニング
  • D-ダイマー測定値の意味
  • 術前にDVTが見つかった場合
  • 周術期VTEリスク評価と対策
  • 具体的な予防方法
  • 抗凝固薬使用時の注意点
  • 抗凝固薬と硬膜外麻酔
  • PTE発症時の対応

6.肺高血圧【入嵩西 毅】

  • 肺高血圧症とは
  • 肺血管の特殊性
  • 肺血管抵抗の調節因子
  • 肺動脈圧と肺血流量,肺血管抵抗の関係
  • 肺高血圧症発生のメカニズム
  • 肺高血圧症患者の麻酔管理
  • Advanced Lecture

7.喘息【大塚将秀】

  • 病態
  • 喘息発作時の換気状態の特徴
  • 術前評価
  • 術前コントロール
  • 発作の誘因
  • 発作を誘発しないための麻酔管理
  • 麻酔中の喘息発作の兆候
  • 喘息発作に類似した疾患・病態とその鑑別法
  • 麻酔中に軽発作が起きたときの対処法
  • 麻酔中に重篤な発作が起きたときの対処法

8.肺気腫【五藤恵次】

  • 定義
  • 病態生理
  • 術前評価
  • 術前管理
  • 麻酔法と術式の選択
  • Advanced Lecture:重症肺気腫患者の麻酔
  • 全身麻酔
  • Advanced Lecture:PEEPの功罪
  • 術後管理

『1 バランス麻酔』より抜粋

麻酔の前に知っておきたい 手術手順と麻酔のコツ 立ち読み1 麻酔の前に知っておきたい 手術手順と麻酔のコツ 立ち読み2 麻酔の前に知っておきたい 手術手順と麻酔のコツ 立ち読み3

-後略-

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