教えて!ICU Part3 集中治療に強くなる
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教えて!ICU Part3 集中治療に強くなる

  • 早川 桂/著
  • 定価 3,900円+税
  • 2017年10月02日発行
  • A5判
  • 229ページ
  • ISBN 978-4-7581-1815-6
  • 販売状況: 注文可能
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レジデントノート誌の人気連載の単行本化,待望の3巻目!敗血症の新定義や抗菌薬適正使用など,ICUの現場で注目されているトピックスについて,研修医目線でやさしく噛み砕いて教えます!

第1章 教えて!緊急対応

1 . ICUでの急変⁉

① 急変の徴候(サイン)
② 急変なんて起こらない!?
③ 急変を防ぐためにできること
④ ABCDEアプローチ
⑤ 多職種チームによる医療
⑥ Rapid Respose Systemとは?
⑦ 救急カートと物の場所

2 . アナフィラキシーへの対応

① ショックの分類
② アナフィラキシーの原因
③ アナフィラキシーの診断
④ アナフィラキシーの治療

3 . 敗血症の新定義(Sepsis-3)

① SIRSとSepsis-1
② Sepsis-2の定義
③ 新しい敗血症の定義 Sepsis-3

第2章 教えて!意識

1 . ICUとてんかん発作

① てんかん重積(status epilepticus:SE)
② 外傷性てんかんとは?
③ 心肺停止蘇生後のてんかん発作
④ レベチラセタム(イーケプラ®)
⑤ NCSEとcEEG

2 . ICUでのせん妄 診断と治療

① せん妄とは何か?
② せん妄の診断
③ せん妄の対策いろいろ
④ 鎮静薬とせん妄
⑤ せん妄の治療薬

第3章 教えて!呼吸

1 . VAP(人工呼吸器関連肺炎)とVAE

① VAPの診断基準
② VAEサーベイランス
③ VAPの予防

2 . 筋弛緩薬の使い方

① 筋弛緩薬の特徴
② ICUでの筋弛緩薬の使用用途
③ ARDSにおける筋弛緩薬
④ ICUでの筋弛緩薬の副作用

3 . 胸水 抜く?or抜かない?

① 3rd spaceとは?
② 胸水抜く? 抜かない? の判断基準
③ 胸水を抜く道具
④ 合併症と胸水を抜くペース
⑤ 胸水ドレナージ終了のタイミング

第4章 教えて!循環

1 . 温故知新 スワンガンツカテーテルって何?

① PACの使用
② PACで測定できるもの
③ 肺動脈楔入圧
④ 心拍出量の測定
⑤ PACの有用性

2 . 心不全の病態の基本と治療

① BNPがすべてではない
② 心不全の診断は身体診察で
③ 心不全の病態
④ 心不全と交感神経系
⑤ 心不全とRAA系
⑥ 心不全の治療とクリニカルシナリオ
⑦ 病態にあわせた治療の選択を

第5章 教えて!血栓

1 . 肺塞栓症(PE)の治療

① PEの検査と診断
② PEの治療方針の決定は? ~重症度分類
③ 早期死亡リスクに基づくPEの重症度分類
④ PEの治療方法と禁忌
⑤ 治療の戦略

2 . 深部静脈血栓症(DVT)の予防

① DVT予防―理学的と化学的
② 理学的予防法:GCS
③ 理学的予防法:IPC
④ 化学的予防法
⑤ DVT予防の基本的考え方
⑥ 下大静脈(IVC)フィルター

3 . ICUで出会う血栓性疾患

① HITとヘパリン
② HITと血小板が減少する疾患
③ HITの診断
④ 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)
⑤ Septic embolismとLemierre症候群
⑥ 脂肪塞栓症

第6章 教えて!感染

1 . ICUでの抗真菌薬の使い方

① ICUの真菌感染症
② カンジダ属
③ カンジダに対する抗真菌薬
④ アゾール系orキャンディン系?
⑤ カンジダ血症のbundle

2 . 抗菌薬の適正使用とPK/PD

① 感染症プレゼンテーション
② カルバペネムが効かない
③ カルバペネムの適応
④ バンコマイシンとTDM
⑤ PK/PDについて
⑥ 抗MRSA薬の選択

3 . 乳酸値いろいろ

① 乳酸高値は嫌気性代謝?
② 敗血症で乳酸値が上昇する理由
③ 乳酸値と予後
④ 乳酸値と治療
書評・感想
  • 「教えて!ICU 集中治療に強くなる」のPart3 が出版された.著者は,集中治療という専門分野で活躍されているにもかかわらず,専門はないと言っておられるが,まさに集中治療とは,総合診療の重症版だと私の同感である.そんな著者が手がけている“教えて! ICU 集中治療に強くなる”シリーズがPart3 まで続いていることからも,臨床に携わっている読者からの大きな期待があることがうかがわれる.

    それでは,この書籍はどのような特徴になっているのだろうか.研修医は,一般病棟の患者のプロブレムリストを挙げ,それに対するアセスメントと治療方針を立てることができるが,重症患者になるとどこから手をつけていいかわからず,途方にくれることが多くある.そんな時に,Part1 からPart3 まで読むと,頭の中でモヤモヤしている霧が少しずつ晴れて,集中治療の面白さにあらためて気づかされるようなイメージではないだろうか.理由として,内容が理解しやすい構成となっているばかりでなく,視覚的にわかりやすく図表が使用されている.そして,対話形式になっているので,それぞれの問題,回答がすんなりと頭に入りやすくなっている.そのように,集中治療をこれから始める方,集中治療をローテートされる方,医師以外で集中治療に携わっている方でも理解できるようになっている.筆者がベッドサイドで回診するときに,ティーチングで教えるツボが随所に含まれていて,要所はしっかりと押さえられている.

    書籍の構成が,緊急対応,意識,呼吸,循環,血栓,感染となっており,著者は,常日頃横断的に患者管理をしていることが内容からも読み取れる.呼吸・循環は,すべてのシリーズに含まれており,2013 年のPart1出版以来,各Part ごとの発行当時の最新情報にも,若手読者目線で切り込んでいる.

    今回のテーマで斬新なものとして,下記の2つが挙げられる.実は,神経集中治療がブームになりつつあり,各地でいろいろなセミナーなどが開催されて,今が旬である.その中軸をなす,ICU におけるてんかん発作,NCSE(non-convulsive status epilepticus:非けいれん性てんかん重積状態)などが盛り込まれ,持続脳波モニタリングについても記載されている.次に,“温故知新 スワンガンツカテーテルって何?”である.これは,多くの施設で最近,スワンガンツカテーテルの使用する頻度が減り,循環器・心臓血管外科でいまだ使用されているが,集中治療医が経験する機会は極端に減少している.あえて,若い読者層にどのような背景で,ICU で使用されなくなってきたかの説明と,症例を選べば,有用な可能性があることも示唆されている.それ故,完全に消滅せずに生き残っているのであろう.エビデンスがすべてでないことも,ピリッとフレーバー的に警鐘を鳴らしている.

    まだまだ書評に記したいことはあるが,今後このシリーズが続くことを楽しみにしている.

    藤谷茂樹(聖マリアンナ医科大学救急医学集中治療部)

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