ビジュアル基本手技シリーズ

写真とイラストでよくわかる!

注射・採血法 改訂版

適切な進め方と,安全管理のポイント

  • 菅野敬之/編
  • 2012年02月21日発行
  • A4判
  • 221ページ
  • ISBN 978-4-89706-350-8
  • 定価:4,620円(本体4,200円+税)
  • 在庫:あり
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“なんとなく”が“自信”に変わる,大好評書籍の改訂版!中心静脈路確保や骨髄穿刺など,医師が知りたい手技が満載.さらに,うまくいかない時の対応やリスクマネジメントも詳細に解説!確実な手技が身に付きます.

目次

PARTⅠ 基礎・準備編

§1 採血のための基礎知識【大塚将秀】

1-1.採血の目的
  • 採血で得られる情報
Column
  • 採血しないで得られる血液情報
1-2.採血の分類
  • 静脈血
  • 動脈血
  • 毛細血管血
  • 混合静脈血
  • 中心静脈血
Column
  • 血液はどこも同じか
  • 採血によって腫瘍のある場所を診断する話
  • 血液培養は動脈血でないといけないか

§2 注射のための基礎知識【大塚将秀】

2-1.注射の目的
  • 注射の目的
2-2.注射の部位
  • 静脈
  • 筋肉内
  • 皮下
  • 皮内
  • 中心静脈
  • 動脈
  • 骨髄
  • そのほか(くも膜下,関節内,硬膜外,胸腔内,腹腔内)
Column
  • 皮内テスト
  • 筋注とクレアチンキナーゼ(CK)
2-3.注射の方法
  • 一回注入
  • 持続注入(翼状針,留置針)
  • 間欠的反復注入
  • そのほか(動注ポート,IVHポート,持続皮下注)
Column
  • 「緩徐に静注」の「緩徐」とは
  • ヘパリン と ヘパリンロック
  • 持続皮下注の限界
  • 新しい鎮痛法:patient-controlled analgesia(PCA)

§3 そのほかの基礎知識【大塚将秀】

3-1.解剖学的知識
  • 皮膚・皮下組織
  • 筋肉
  • 末梢静脈
  • 太い静脈
  • 動脈
  • 骨髄
  • リンパ管
  • 神経系
  • 血液
Column
  • 大事な静脈弁(滴下不良と下肢静脈瘤)
  • 中心静脈とは
  • 乳がん術後の静脈路確保
  • なぜ詰まるのか
3-2.薬物濃度
  • 薬はいつ効くか
  • 投与法による血中濃度変化

§4 注射・採血に必要な器具(準備と使用方法)【関口美和/繁田正毅】

4-1.注射・採血に必要な器具
4-2.消 毒
  • 消毒とは
  • 消毒薬の種類
Column
  • 消毒はディスポ製品が主流~包交車もなくなる?~
4-3.駆血帯
  • 駆血帯とは
  • 市販の駆血帯
Column
  • ビニールコードや幅が狭いヒモはなぜいけないか
4-4.シリンジ
  • 種類
  • 構造・名称
  • 材質
  • プレフィルドシリンジ
Column
  • 使用済みシリンジや注射針の行方
  • ICタグで医療廃棄物を追跡
  • バイオハザードマークの種類と色分け
4-5.注射針
  • 種類
  • 構造・名称
  • 太さとカラーコード
Column
  • 生物の研究と痛くない注射の開発
4-6.固 定
  • わが国の従来のカテーテル固定法
  • CDCのガイドライン
4-7.止血(動脈穿刺以外の場合)
  • 止血の方法
  • 時間
  • 専用の用具
4-8.カテーテル
  • 種類
  • 構造
4-9.輸液回路
  • 種類
  • 構造
  • 材質
  • 延長チューブ
  • 三方活栓とクローズドシステム
  • フィルター
  • 逆流防止弁
4-10.採血用器具
  • 真空採血針の構造
  • 採血用器具の種類
  • 危険性
4-11.輸液(点滴静脈内注射:intravenous drip injection)
  • 目的
  • 種類
4-12.輸液ポンプ
  • 自然滴下との違い
  • 種類
  • 輸液ポンプの使い方
  • 問題点

PARTⅡ 実践編

§1 採血の実際

1-1.標準採血法ガイドライン【片平英一】
  • 近年の真空採血に関する事情
  • 真空採血に関する行政の対応
  • 標準採血法の策定
  • ガイドライン(GP4-A2)の内容
  • DVDビデオの内容
1-2.静脈採血の手順【片平英一】
1-3.静脈採血の準備【片平英一】
  • 採血管の準備
  • 患者確認
  • 静脈の同定
  • 血管の確認
  • 消毒・感染対策
1-4.静脈からのシリンジ採血の実際【片平英一】
  • 針とシリンジの準備
  • 穿刺
  • 駆血帯を外す
  • 抜針・止血
  • 検体の扱い
  • 採血後の針とシリンジの扱い
  • その他
1-5.静脈からの真空採血の実際【片平英一】
  • 針とホルダーの準備
  • 装着時の注意
  • 採血前手順
  • 穿刺
  • 採血管の挿入と抜去
  • 採血管の順序および注意点
  • 駆血帯の解除
  • 後処理
1-6.動脈採血【大江克憲/鈴木尚志】
  • 採血部位
  • 採血方法
Column
  • シリンジ内に気泡があると,どんな影響があるか
  • シリンジ内に生理食塩水やヘパリンが多量に混じるとどうなるか
  • 分析までに時間がかかったとき
  • 動脈血と静脈血
1-7.耳垂/指先/足底採血【辻 正富】
1.採血
  • 耳垂採血法
  • 指先(頭)採血法
  • 足底(蹠)採血
2.自己血糖測定
  • 自己血糖測定のメリット
  • 自己血糖測定のポイント
Column
  • ランセット
  • 出血時間
1-8.血液培養【鈴木尚志/木村 聡】
  • 準備するもの
  • 検体の扱い
  • 適応と採血のタイミング
  • 培養ボトルと自動培養システム
  • 採血上の注意点と偽陽性
Column
  • 皮膚の消毒薬には何を選ぶのがよいでしょうか?
  • 室温下に接種後の培養ボトルを放置しておくと,検査結果にはどんな影響があるでしょうか?
  • 血管内に留置されたカテーテルから採血してもよいでしょうか?
  • 培養ボトルのキャップの消毒は必要?
  • 針は替える?替えない?
  • ゼッタイに菌血症と予想していたのに,陽性にならなかったのはなぜ?

§2 注射の実際

2-1.末梢静脈注射(intravenous injection)の実際【関口美和/繁田正毅】
  • 器具の準備
  • 薬液の準備
  • 血管の同定
  • 駆血
  • 消毒
  • 刺入
  • 注入
Column
  • ハート型のやすり
2-2.末梢静脈路確保の実際【関口美和/繁田正毅】
  • 輸液回路と留置針の準備
  • 駆血
  • 消毒
  • 刺入
  • 固定
  • 滴下調整
  • 側管注入
Column
  • 血管確保は三次元的に考えよう(菅野敬之)
2-3.中心静脈確保【寺田泰蔵】
  • 準備
  • 場所の選定
  • 消毒
  • 刺入
  • カテーテル留置の手順
  • 合併症
2-4.PICCとミッドラインカテーテルの実際【寺田泰蔵】
  • 準備
  • 刺入部位,体位
  • 消毒
  • 刺入
2-5.動脈カニュレーション【松川 周】
  • カニュレーションの準備
  • 刺入部の決定
  • 消毒
  • 局所麻酔
  • 留置針の持ち方
  • カニュレーション
  • エア抜き
  • 固定
  • 実施上の注意
2-6.皮内注射【関口美和/繁田正毅】
  • 注射の準備
  • 刺入部の決定
  • 消毒
  • シリンジの持ち方
  • 刺入と注入
  • 実施上の注意
2-7.皮下注射【関口美和/繁田正毅】
  • 注射の準備
  • 刺入部の決定
  • 消毒
  • シリンジの持ち方
  • 刺入と注入
  • 実施上の注意
2-8.筋肉内注射【関口美和/繁田正毅】
  • 注射の準備
  • 刺入部の決定
  • 消毒
  • シリンジの持ち方
  • 刺入と注入
  • 実施上の注意
2-9.骨髄輸液【寺田泰蔵】
  • 適応
  • 禁忌
  • 注射の準備
  • 穿刺部の決定
  • 消毒
  • 穿刺針のもち方
  • 刺入と注入
  • 実施上の注意
2-10a.自己注射 - インスリン,GLP-1受容体作動薬【辻 正富】
  • 目的
  • 種類
  • 方法
  • 注意点
2-10b.自己注射 - アドレナリン【佐々木真爾/岡田邦彦/小口真司】
  • エピペン®とは
  • エピペン®注射器のしくみ
  • エピペン®注射の仕方
  • 誤って右手親指に針を刺してしまったら
Column
  • 災害現場における自己注射器の意義
  • エピペン®が保険適応に
2-10c.自己注射のやり方と患者教育【辻 正富】
  • 自己注射のやり方
  • 患者教育

§3 小児の採血・注射

3-1.小児の採血のコツ【梅田 陽】
  • 採血部位
  • 年齢と採血部位
  • 採血の順序とコツ
3-2.小児の注射のコツ【梅田 陽】
  • 注射法
  • 使用薬剤
  • 注射部位
  • 方法
Column
  • 針を怖がるのは何歳からか?
3-3.小児の静脈路確保のコツ【梅田 陽/下山裕子】
  • 静脈路の選択
  • 小児に使用する留置針
  • 末梢静脈路留置のコツ
  • 小児の中心静脈路の確保のコツ
  • 未熟児の静脈路確保のコツ

PARTⅢ 応用編

§1 うまくいかないとき(末梢静脈路確保困難対策)【大塚将秀】

1-1.うまくいかないのには理由がある
  • まず,冷静になろう
  • 理由を考えてみよう
  • 再挑戦
1-2.患者側の問題
  • 血管が見つからない理由
  • 血管はあるがうまく留置できない理由
  • なんとか成功させるテクニック
  • 末梢静脈の切り札 誰にも教えたくない,とっておきの静脈
  • 穿刺部位決定の戦略
  • どこであきらめるか
1-3.医療者側の問題
  • 知識と技術が足りない場合
  • 精神的,肉体的に体調が万全でないとき
  • あがってしまう場合

§2 うまくいかないとき(中心静脈路確保困難対策)【寺田泰蔵】

2-1.うまくいかないのには理由がある -対策とエコーガイド下の穿刺
  • エコーガイド下穿刺の適応
  • 準備
  • 方法
  • 穿刺がうまくいかない原因と解決方法

§3 痛くない採血と注射を目指して【世良田和幸】

3-1.痛みを感じる理由
  • 痛みを感知する神経
  • 針による痛みと薬物注入による痛み
  • 痛みは脳で感じる
Column
  • 新生児の痛みの認識
3-2.恐怖心を起こさせないための心理的配慮
  • 言動
  • 針を見せない
  • 態度
3-3.身体的な配慮
  • 部位
  • 準備
  • 痛みを軽減する方法
  • リドカインテープ(ペンレス®
Column
  • EMLA®(エムラ)クリーム

§4 注射・採血のリスクマネジメント【菅野敬之】

4-1.患者への感染防止
  • 感染ルート
  • 病原体の種類
  • 穿刺時の皮膚消毒法と感染対策
  • 感染の徴候
  • 感染対策
Column
  • アルコール綿:作り置きから単包ディスポ製品へ
  • クロルヘキシジンによるアナフィラキシーショック
  • 米国と日本における消毒液の違い
  • To dry or not to dry ?~ポビドンヨード消毒法について
  • 閉鎖式輸液システムとニードルレスシステム
  • ニードルレスシステムの感染予防効果
  • “スプリットセプタム”か,“メカニカルバルブ”か
  • ラインロック時の輸液回路内圧
4-2.医療者への感染防止
  • 針刺し事故の頻度と要因
  • 針刺し事故の予防
  • 針刺し事故への対処
  • 個人防護具の選択
Column
  • スタンダードプリコーション(標準予防策)とは
4-3.事故抜去と自己抜去
  • 事故抜去と自己抜去の頻度・危険因子
  • 事故抜去の防止法
  • 自己抜去の防止法
4-4.血管内への空気迷入
  • 空気が血管内に入ってはいけない理由
  • 血管内への空気の入り方~注入
  • 静脈内への空気の入り方~吸入
  • 静脈ライン内の空気の抜き方
  • 診断
  • 治療
Column
  • 点滴が終わったら空気が入ってしまうか?
4-5.血管内への異物
  • アンプル破片
  • コアリング
  • 配合変化に伴う凝集
4-6.血管外漏出
  • 頻度
  • 血管外漏出の原因
  • 抗腫瘍薬の血管外漏出による障害
  • その他の薬剤の血管外漏出
  • 診断
  • 対処
Column
  • コンパートメント症候群とは
  • ビンカアルカロイド系抗腫瘍薬漏出時は温罨法か?
  • 抗腫瘍薬の血管外漏出時の治療
4-7.抗腫瘍薬
  • 抗腫瘍薬の分類
  • 抗腫瘍薬の問題点
  • 抗腫瘍薬投与に伴う即時型合併症
  • 医療者の安全
Column
  • 「癌」と「がん」の違い
4-8.神経損傷
  • 頻度
  • 原因
  • 症状と診断
  • 対処
Column
  • RSD,カウザルギーとCRPS
4-9.誤薬と患者の間違い
  • 投与薬剤の間違い
  • 調剤の間違い
  • 単位・投与速度・指示の間違い
  • 接続,三方活栓やシリンジポンプ・輸液ポンプの間違い
  • 投与経路の間違い
  • 患者の間違い
  • 事故防止に大切なこと~ 個人の努力と組織の取り組み
Column
  • バーコード・ICタグ
  • ダブルチェックはミスを完全に防げるか
  • 乳がん術後患者と血液透析患者の静脈ライン留置

§5 教育【高木 康】

5-1.誰が教えるか
  • 指導者と指導部署
5-2.どう教えるか
  • 指導の進め方
5-3.目標達成はどう確認するか
  • 評価のしかた
Column
  • 評定尺度(レーティングスケール)

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