Gノート:在宅医療、できることをできるだけ〜何をどのようにすればいい?「続ける」ためのヒント
Gノート 2019年6月号 Vol.6 No.4

在宅医療、できることをできるだけ

何をどのようにすればいい?「続ける」ためのヒント

  • 坂戸慶一郎,松村真司/編
  • 2019年06月03日発行
  • B5判
  • 160ページ
  • ISBN 978-4-7581-2338-9
  • 定価:2,500円+税
  • 在庫:あり
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特集にあたって

特集にあたって

坂戸慶一郎
(青森民医連救急総合診療センター/健生黒石診療所 所長)

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死亡場所の推移

1950年頃は,自宅で亡くなる方がほとんどでした.その後徐々に病院や診療所などの医療機関で亡くなる人の割合が増加し,1975年頃は,ちょうど医療機関で亡くなる人と自宅で亡くなる人の数は同じくらいだったようです.1975年というと約45年ほど前なので,現在の中堅医師の皆様が生まれた頃ですから,それほど昔でもないような感じがしますね.

その後2005年頃まで自宅で亡くなられる方は減少し,医療機関で亡くなられる方が増加する傾向にありました.

そのようななか,2006年頃から在宅医療の推進が重点的な医療政策として掲げられ,在宅医療は注目される重要な分野となりました1).近年は,自宅も含め医療機関以外の場所で亡くなられる方が微増する傾向にあります().

在宅医療の理想と現実


在宅医療は「通院は難しいけどしっかりと医療を受け続けたい」「最後/最期まで住み慣れた場所で暮らしたい」という地域の方々のニーズに応えるために必要なものです.

多くの総合診療医が,子どもから大人まで診る日常外来診療,病棟診療や救急当番・当直業務,予防接種などの予防医療,学校医・産業医活動や地域での活動などと併せた活動の1つとして,各地で日々の在宅診療に取り組まれていると思います.

実際には在宅医療にはそれなりの覚悟と労力が介護者にも医療・介護従事者にも必要です.美しい話もありますが,そればかりではありません.わが身を振り返ってみても,自分の在宅診療は理想的な在り方かと言われると,決してそんなことはありません.ただ,在宅医療としてたとえ100点とは言えなくても(100点の診療なんてあるかどうかわかりませんが),それぞれの場で,それぞれなりの精いっぱいの取り組みが日々なされていることと思います.日々の取り組みのなかで,よいこともあれば大変なこともあり,うまくいったこともあればうまくいかなかったこともあり.あるべき姿を視野に入れつつ,七転び八起きの日々です.

日本全体の在宅医療が質・量ともに向上するには,多くの総合診療医が,普通に取り組めて,続けていくことができることが必要ではないでしょうか.そのなかで質改善をくり返しながら,自分の成長・多職種連携の発展・地域連携の発展などを通じて,地域でのよりよい在宅診療をめざしていくこと,その地道な積み重ねこそが大事と思います.

本特集のねらい

今回の特集では,日々各地で地域の医療を支え続けている総合診療医を応援するための,在宅医療に関するちょっとしたtips集をイメージしました.本特集で在宅医療のすべてを網羅することはできませんが,これから取り組もうとする方,取り組んでいる方々に少しでも支えになれば幸いです.


【謝辞】本特集を編集するにあたり,共同編集者としてご指導いただきました松村真司先生に心より御礼申し上げます.

文献

著者プロフィール

坂戸慶一郎 Keiichiro Sakato
青森民医連救急総合診療センター 指導医
健生黒石診療所 所長
2001年に弘前大学を卒業し,2010年から現職.総合診療後期研修プログラムの責任者として教育にも従事しています.総合診療医の質・量の発展を通じて,東北地方の医療の改善に貢献できるといいなと思います.

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