研修医になったら必ず読んでください。〜診療の基本と必須手技、臨床的思考法からプレゼン術まで
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研修医になったら必ず読んでください。

診療の基本と必須手技、臨床的思考法からプレゼン術まで

  • 岸本暢将,岡田正人,徳田安春/著
  • 2014年02月25日発行
  • A5判
  • 253ページ
  • ISBN 978-4-7581-1748-7
  • 定価:3,300円(本体3,000円+税)
  • 在庫:あり
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心構えから,臨床的な考え方,患者さんとの接し方,病歴聴取・身体診察のコツ,必須手技,プレゼン術や学会発表まで〜臨床医として一人前になるために,これだけは知っておきたいエッセンスを達人が教えてくれます!

目次

第1章 研修医に必要な心構えです〜臨床研修でいかに効率よく成長するか【岡田正人】

  • 目標を立てて一生懸命やろう
  • 病棟業務は朝が決め手
  • 診療録の書き方とプレゼンのやり方
  • 守破離:研修の道
  • 好かれる研修医になろう
  • 一貫した態度で礼儀正しく
  • 同じことを2度言われない
  • 指導医を目指して:仕事のストレスは量より質
  • 研修医のための危機管理:いざというときに慌てないように

第2章 研修医の臨床力を上げます

1 EBMは正しく活用しよう〜そのエビデンスは信頼できますか?【岡田正人】

  • EBMの準備をしよう:医学的常識を備える
  • 検索エンジンは特徴を把握して活用する
  • EBMに振り回されないために
  • EBMは治療法の選択のためだけではない

2 臨床的判断とは〜最適な診断,最善の治療を行うために【岡田正人】

  • 臨床に100%はない!
  • 診断のパターン
  • 外来診療の12ステップ
  • 症例を12ステップでみてみよう
  • 外来診療の基本的心がけ

3 診療コミュニケーションの基本とコツ〜外来診療に必要なテクニックと心構え【岸本暢将】

  • コミュニケーション能力が求められる外来診療
  • 優秀な医師は技術者であり芸術家である!
  • クレームから学ぶ診療コミュニケーション上達法
  • コミュニケーションで大事なこと
  • 外来研修を始める前に必ず読んでください!

4 病歴聴取と診察の基本とコツ〜診断に結びつく情報を効率よく得るために【徳田安春】

  • 病歴聴取と診察で8割
  • 病歴聴取で聴くこと,わかること
  • 診察で診ること,わかること
  • 診療録の書き方のルールとコツ
  • まとめ

5 基本的手技のコツと注意〜これだけは自信をもってできるようになろう!【徳田安春】

  • 初期研修医が習得すべき手技
  • 中心静脈ライン挿入
  • 動脈ライン挿入
  • 経口気管挿管
  • 腰椎穿刺
  • 各手技すべてに大事なこと

6 抗菌薬選択の大原則〜起炎菌の特定と抗菌薬の選び方,使い方【徳田安春】

  • 「細菌感染症=抗菌薬が必要」ではない
  • 細菌感染症の診断
  • 主な細菌のグラム染色所見
  • 血液培養の重要性と採取手順
  • 抗菌薬選択の基本
  • 抗菌薬のエンピリック初期選択
  • 起炎菌別の推奨抗菌薬
  • 感染症種類別の推奨使用期間
  • 医療関連感染症への対策
  • 免疫低下時の感染症
  • 社会正義として正しい診療を行う

第3章 研修医に必須のプレゼン術を教えます

1 症例プレゼンテーションの基本とコツ〜必要な情報をいかに正確に短く伝えるか【岸本暢将】

  • 症例プレゼンテーションは医学教育に不可欠
  • オーラルプレゼンテーションは,医師としての能力を反映する
  • 症例プレゼンをする前の準備
  • 症例プレゼンとはどういうもの?
  • 実例でわかる!症例プレゼンで話すこと,省くこと
  • まとめ

2 学会発表(口頭発表)の基本とコツ〜外に飛び出してみよう!【岸本暢将】

  • 学会の口頭発表にチャレンジ!
  • 学会発表に重要な13のコツ
  • コミュニケーションの基本:聴衆のCredibilityを獲得する
  • 留学のススメ:実際に体験してみないとわからない!
  • 臨床留学のタイミングを逃すな!

第2章「研修医の臨床力を上げます」より抜粋

研修医になったら必ず読んでください。 立ち読み1 研修医になったら必ず読んでください。 立ち読み2 研修医になったら必ず読んでください。 立ち読み3 研修医になったら必ず読んでください。 立ち読み4 研修医になったら必ず読んでください。 立ち読み5 研修医になったら必ず読んでください。 立ち読み6 研修医になったら必ず読んでください。 立ち読み7 研修医になったら必ず読んでください。 立ち読み8

−後略−

書評・感想
  • 私は、永年飯塚病院にてさまざまな研修医を教育してきましたが、今回の著書を拝見したときに、言語化の大事さを感じました。本の内容に関して似たようなことを感覚的には教えていたように思いました。しかし、それは診療のある場面において、刹那的に、背中を見せて育てていた要素が強かったため、すべての研修医に対して十分に伝わったかというと自信を持てないものでした。文書化された診療の心構えというのは、個人的には少し説教じみた内容では相手に響かないと思っていましたし、また一方で、異なる診療スタイルの医師からは妥当性を批判されかねないものでもあるために、書くことが難しい内容であると思っておりました。そうはいっても、伝えるべき内容が明確でなければ、指導医として十分な役割を果たせないものかと思いました。
     表装を見ると、まことに軽い感覚で手に取る本に見えますが、内容を熟読すると細部には重要なエッセンスが詰まっていることがわかりました。後期研修医がここに書かれている内容をステップとして踏んでいるのかというと、必ずしもそうとは言いがたいと思いますので、読者の対象は広いと思います。特に第1章の内容は、他の章にも増して重要な位置を占めていると思いました。この内容を必要としている研修医は、特に最近多くなっているように感じますが、自分自身も研修医のときに実践していれば良かったと思える内容でした。丁度コンピューターのOS(オペレーティングシステム)がしっかりしていると、その環境で動くソフトがスムースに動くのと一緒で、この部分は、研修という一つのプロセスを円滑に動かすOSに相当していると感じました。
     ACGMEのsix competenciesのInterpersonal skills and communication, Professionalism, Patient careの領域にまたがるOSになっていると思います。私も自信をもってこの本を研修医のみならず、同僚の指導医へも読むことを勧めたいと思いました。(清田雅智[飯塚病院総合診療科])
  • はじめての病院の土を最初の一歩踏んだとき,研修医の皆さんにはどんな思いがよぎったでしょうか.「一流の医師になりたい」「最高の医療を患者さんに提供したい」「自分がかかりたいと思うような医師になりたい」と思ったのではないでしょうか.
    「今日から皆さんは学生気分を捨て社会人とならねばならない」といったときの「学生」とは何か,「社会人」とは何か.「学生」という意味が「自分の希望や理想の実現」すなわち「自己実現」であり,「社会人」が「自己実現を諦め,世間体ばかりに目を向けること」としたら,その人生は寂しいものとなりはしないでしょうか.
    自己実現は何としてでも目標としよう,しかし道のりは険しい.職人の修業と同じであります.できれば少しでも準備をしたい.そのための凝縮された驚くべき知恵が本書にあります.なぜなら日本と海外の両方の臨床研修を積んだ百戦錬磨の3人の先生方がその険しい道のりの苦労と喜びの経験をもとに正直に真剣に一気に書き上げたからであります.
    意外に知られていない大切な原則があります.本は内容に値段が付けられているのではないという原則です.本は値段の何万倍の価値があるかもしれないという原則は知っておくと生涯役立つ原則です.本書がどれだけのたゆまぬ努力と汗と涙があってできたのかは一読すれば想像に難くない.
    病院は「社会」そのもの.他人の非難ばかりをする攻撃的な医療者だっているかもしれないし,その被害に遭うことだってあるかもしれないのです.でもそんなことで自己実現を諦めてはいけません.直すべきことは直しますが,百点がつく人間はいないのです.百戦錬磨のあの先生方でさえ「ストレスは一定の確率で訪れる(1章,p.30)」ということを知っているだけでも,心が軽くなる.そしてそのストレスへの準備と対処の仕方まで書いてあるのです.確固とした自己実現を目標としてさまざまな困難を乗り越えたからこそ,著者である3人の先生方の現在があるのだと思えば,きっと自分の自己実現だって諦めてはいけないのです.
    ただし,であります.いまひとつ大切なことは「分を知る」ということです.初期研修の皆さんは4月1日現在では「ほとんど何も知らない」ということを,また病院で誰も皆さんを一人前の医師として認めてくれていないことをしっかり認識する必要があります.「学生」の定義が,『「自分は無知であり社会的にも認知されていない存在である」という自己認識が無い』ということならば,その部分の「学生」は捨てねばならないのです.幸福な家庭に育った人に多く認められる現象なので留意する必要があります.学校が家庭の延長線上にあり,現在は特に研修病院もその延長線上に存在するものとなりがちなのです.自分が「無知」であることを強く意識すれば,ゴムボールが押しつぶされればされるほど丸くなろうとするその反発力が強くなるがごとく知恵の吸収力も高まる.逆に「無知」を意識しなければ患者さんを危険に曝してしまうことになります.だからこそ本書をお勧めします.
    まずは患者さんとどのように対面し,どのように話しをしたらよいのでしょう.聞き方,話し方,視診聴診触診の仕方と鑑別診断のコツ,そしてとった所見の表現方法〔肺の聴診所見の表現法(2章−4,p.132)ご存知ですか?〕,基本的な手技と上級医への症例提示の効果的なやり方(3章−1,p.203-226)まで,すべて本書に書いてあります.大変勉強になります.さらに文献の読み方,EBMとは何か,まで懇切丁寧にわかりやすく書いてあります.総合診療の粋が,こんなに簡潔にわかりやすく書かれた本を私は寡聞にして知りません〔「突発する重篤な腹痛」をこんなに簡単に整理できる!(2章−4,p.117,118)〕.自分のものとなった知恵が披露されているからでありましょう.
    初期研修医はプロとしては未熟だ.しかしだからこそ大きく貢献することができるのです.医療はチームで行うものだからです.良いチームがあればこそ自己実現も可能となるのです.担当患者さんの利益だけを考え,その患者さんについては病歴をはじめとして誰よりもよく知っているのが研修医であり,異変があればちょっとしたことでも正直に上級医に報告をする.一回しかない命に対して「正直」で「真剣」である研修医は信頼できるチームの支柱の一つであります.その細かい観察が重大な診断に結びつくこともよくあるのです.
    最後に学生時代からの恩師2人から教えられた言葉を紹介し,「医師として自己実現をするためにそして仕合せになるために,いかに病院社会を生き抜き,いかに研修医時代を過ごすか」が書かれた熱い書をお勧めする結びとします.是非自分のちっぽけなプライドより命を優先させる医師になってください.ちっぽけなプライドより最高の医療を提供するという大きな目標を優先させて自己実現を果たしましょう.
    「汝の欲することをなせ,そして,後悔する暇さえない充実した生涯をいきぬくがよし,事,個人に関する限り,それが唯一の倫理なのだ,ただし街角に巡査(おまわり)の立つことを忘るべからず」
    「利己心とは決して悪ではないそれどころではなく善なのだ,そこには内在の神が宿っている,そして隣にいる人も同じ人間であることを忘れるな」
    最後に大事なことを言い残しました.半年後,いや1ヵ月後に自分の初心を思い出してみてください.きっと忘れてしまっている.ですから本書を万年研修医の私と同様座右の書として繰り返し読むことを,是非お勧めします.私も自己実現への速度がこの書のおかげで早まるのではないかと密かに思っております.(藤田芳郎[中部ろうさい病院臨床研修センター長])

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