よくわかるゲノム医学 改訂第2版

ヒトゲノムの基本から個別化医療まで

  • 服部成介,水島-菅野純子/著,菅野純夫/監
  • 2015年12月24日発行
  • B5判
  • 230ページ
  • ISBN 9784758120661
  • 定価:4,070円(本体3,700円+税)
  • 発行済
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ゲノム創薬・バイオ医薬品などが当たり前になりつつある時代に知っておくべき知識を凝縮.これからの医療従事者に必要な内容が効率よく学べる.次世代シークエンサーやゲノム編集技術による新たな潮流も加筆.

目次

1章 ヒトゲノムのなりたち

1 ゲノムとは何か

2 セントラルドグマ―遺伝子からタンパク質へ

3 遺伝子の構造

4 ヒトゲノムの解読

5 ヒトゲノムの概要

6 分節重複

7 1つの遺伝子が複数のタンパク質を作るメカニズム

8 同じゲノムから異なる組織ができる仕組み

9 ヒトゲノムの多様性

10 次世代シークエンサーのインパクト

2章 ヒトゲノムの多様性

1 ヒトゲノムの多様性の要因

2 一塩基多型

3 一塩基変異の影響

4 一塩基多型の解析法

5 ワトソン博士のゲノム解読

6 構造多型

7 コピー数多型の解析法

8 遺伝子コピー数変異と疾患

9 コピー数多型と一般的な疾患および形質

10 今後の展開

3章 遺伝学の初歩

1 減数分裂と配偶子

2 優劣の法則

3 分離の法則

4 独立の法則

5 遺伝子の連鎖

6 メンデルの実験

7 集団遺伝学の基礎

4章 疾患遺伝子の探し方

1 疾患と発症要因

2 単一遺伝子疾患

3 常染色体優性疾患と劣性疾患

4 伴性遺伝性疾患

5 単一遺伝子疾患における疾患遺伝子の同定法

6 連鎖解析

7 ゲノム多型とその解析法

8 SNPの大規模収集プロジェクトとその解析法

9 エキソーム解析

10 多因子疾患に関与する遺伝子の関連解析

11 GWASによる感受性遺伝子の同定とその問題点

解説 GWASにおけるSNP のアレル頻度の偏りと統計学的な信頼度

5章 さまざまな疾患の遺伝子

1 ハンチントン病における遺伝子変異

2 トリプレットリピート病と表現促進現象

3 筋ジストロフィーにおける遺伝子変異

4 エキソーム解析による疾患遺伝子の同定

5 SNPの網羅的解析による疾患感受性遺伝子の同定

6 GWASで発見された糖尿病感受性遺伝子

7 日本人の民族的特殊性

8 感受性遺伝子リスクアレル数と発症リスク

6章 がんと遺伝子変異

1 遺伝子変異としてのがん

2 腫瘍レトロウイルスとがん遺伝子の発見

3 NIH3T3細胞を用いたヒトがん遺伝子の単離

4 前がん遺伝子産物の機能

5 前がん遺伝子産物の変異による活性化

6 がん抑制遺伝子

7 がん抑制遺伝子産物の機能

8 多段階発がん

9 新たながん遺伝子,がん抑制遺伝子の発見

7章 RNAとタンパク質の大規模解析

1 ゲノム,トランスクリプトーム,プロテオーム

2 cDNAの網羅的同定プロジェクト

3 DNAマイクロアレイ

4 次世代シークエンサーによるトランスクリプトームの解析

5 転写と翻訳における高度な多様性

6 スプライシングのメカニズム

7 ノンコーディングRNA(ncRNA)

8 miRNA(microRNA)

9 X染色体の不活性化とRNA

10 プロテオーム解析

11 PMF法によるタンパク質の同定

12 質量分析によるアミノ酸配列の決定

13 LC–MSによるプロテオーム解析

14 翻訳後修飾の多様性

8章 エピジェネティクスと遺伝子発現

1 DNA配列だけでは人生は決まらない

2 エピジェネティクスとは何か

3 エピジェネティックな変化の種類

4 DNAがメチル化されると転写が抑制される

5 ヒストン修飾とクロマチンリモデリング

6 次世代シークエンサーが推し進めるエピゲノム研究

7 CRISPR-Cas9を用いたエピゲノム解析の大躍進

8 エピジェネティックな治療薬とCRISPR-Cas9

9章 個人に合わせた医療

1 薬物の代謝

2 シトクロムP450の遺伝子多型と代謝速度の違い

3 グルクロン酸抱合酵素UGT1A1

4 C型肝炎のインターフェロン治療奏功率とSNP

5 薬の副作用と遺伝子多型

6 がんの治療における分子標的薬

7 個人に合わせた医療の将来

10章 遺伝子検査と遺伝子治療

1 遺伝子検査

2 遺伝子治療

3 レトロウイルスベクター

4 レトロウイルスベクターを用いた遺伝子治療

5 アデノウイルスベクター

6 アデノウイルスベクターを用いた腫瘍の遺伝子治療

7 がん細胞のDNA合成を障害するベクター

8 アデノ随伴ウイルスを用いたウイルスベクター

11章 遺伝子工学

1 遺伝子改変マウス

2 トランスジェニックマウス

3 可逆的な遺伝子発現を可能とするマウス

4 ノックアウトマウス

5 コンディショナルノックアウトマウス

6 ヒト疾患モデルマウス

7 CRISPR-Cas9システムを用いた遺伝子改変技術

8 マウスへのヒト染色体の導入

9 マウス以外の動植物への遺伝子導入

10 クローン動物

12章 ゲノム創薬と予防医学

1 ゲノム創薬とは

2 がんの診断マーカー

3 がんの発症とmiRNA

4 RNA技術に基づく創薬

5 エキソンスキップによる筋ジストロフィー治療

6 ゲノム情報に基づく予防医学

書評・感想
  • 生化学の基礎的な部分(糖、タンパク質、脂質などの化学)もカバーしており、化学系寄りの学生も興味を抱ける内容になっている。

    高等専門学校准教授

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