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2005年9-10月号
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(8月19日発行)
2005年9-10月号
(Vol.5 No.5)
定価 2,625円(税込)
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特集1
ES細胞を制御する最新テクニック
ヒト・霊長類のES細胞株の樹立/無血清培地での培養法/未分化状態の維持と腫瘍化法/各組織への分化誘導法
企画/岡野栄之(慶應義塾大学医学部生理学教室)
丹羽仁史(理化学研究所発生・再生科学総合研究センター)
・<序>Multi-edged swordとしてのES細胞研究
岡野栄之
生命科学の研究領域のなかで,ES細胞研究は,その注目度と話題性において,ゲノム研究とよく対比されることがある.では,ES細胞研究の魅力はどこにあるのであろうか? それは,ES細胞が“double-edged sword(両刃の剣)”どころか,“multi-edged sword”的な(多面性を有する)存在であるからであろう.このことはES細胞の研究の歴史をみれば,よく理解できると考える.
【Part I】ES細胞培養の基本技術
・無血清培養系を用いたES細胞自己複製の最適化
小川和也 丹羽仁史
血清を含んだ培地中で上手くES細胞の未分化状態の維持ができないとお悩みのES細胞培養のビギナーの方,血清を含んだ培地中では増殖因子などの未分化ES細胞への直接的な影響が観察できないとお悩みの方,この稿を参考に無血清培養系にチャレンジしていただきたい.
・奇形腫形成によるES細胞の評価法
山中伸弥
分化多能性と高い増殖能をもつES細胞は,生体に移植すると三胚葉系の種々の細胞が混在する奇形腫を形成する.キメラ実験のできないヒトES細胞においては,奇形腫形成能が分化多能性の有力な証明となる.しかしヒトES細胞の臨床応用を考えた場合,奇形腫形成は重大な障壁となる.一方,研究面からみると,ES細胞の培養法を評価したり,遺伝子産物の多能性や増殖能における役割を検討したりするうえで,極めて有用な実験系となる.
・ヒトおよびサルES細胞の培養法〜長期安定増殖を可能にする継代維持方法〜
安達啓子 川瀬 栄八郎 末盛博文 中辻憲夫
ES細胞は,体を構成するほぼすべての細胞種に分化する能力および多分化能を保持したまま,培養下で無制限に増殖できる株細胞である.この特性から,将来ヒトES細胞を用いた再生医療が期待されている.しかしながら,ヒトES細胞の性質はマウスと多くの面で異なることも多く,その扱いには熟練を要する.再生研では,カニクイザルおよびヒトES細胞株を日本で初めて樹立した実績をもとに,安定した長期培養が可能となっている.
【Part II】ES細胞分化の基本技術
・ES細胞から心筋細胞への分化誘導法
福田恵一
ES細胞は心筋細胞に分化しうる魅力的な細胞源である.しかし,従来までの研究では効率的な心筋細胞分化誘導法が存在しないことなどにより,臨床応用にはまだ多くの時間がかかると思われてきた.われわれは,心臓発生におけるNogginの働きをES細胞から心筋細胞への分化誘導に置き換えた際にどの時期に相当するかを解析することにより,効率的な心筋細胞誘導法を開発した.本稿ではこの方法を紹介し,若干の考察を述べることとする.
・ES細胞の神経系細胞への分化誘導法
加藤英政 伊藤 亜佐子
神経系における再生医療に対する期待は,今まさに最盛期を迎えた感がある.神経幹細胞の発見から,その臨床応用が示唆されるにつれ,医療によって「人間らしさ」を回復するための需要は高まる一方である.しかし現実には,その研究はまだ黎明期に到達したばかりである.本稿においては,この問題に対するわれわれのアプローチと問題点について述べたい.
・ES細胞から中内胚葉細胞への分化誘導〜内胚葉系細胞への選択的誘導に向けて
多田真輔 江良択実
ES細胞から成熟内胚葉細胞への選択的誘導を効率的に実現するために,分化過程における“中間段階”の細胞をgsc遺伝子によりマーキングした.まずgsc遺伝子座にGFPマーカー遺伝子を導入したヘテロのES細胞を作製し,次に無血清下でアクチビンを加え二次元培養法にて分化誘導を行った.その結果,gsc+中内胚葉細胞が選択的に誘導され,さらに内胚葉・中胚葉へ分化する能力があることがわかった.
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