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オートファジー創薬の扉をひらくAUTACの開発と展望

AUTACs:autophagy mediated degraders
高橋大輝,有本博一
Daiki Takahashi /Hirokazu Arimoto:Graduate School of Life Sciences, Tohoku University(東北大学大学院生命科学研究科)
10.18958/6649-00001-0000972-00

近年,PROTACsやSNIPERsに代表される,細胞内のタンパク質を特異的に分解する化合物(デグレーダー)が次々と開発されている.現在のデグレーダーはユビキチン-プロテアソーム系(UPS)に大きく依存し,適用範囲は可溶性タンパク質が中心である.一方オートファジーは,非タンパク質を含む多彩な基質を分解することから,新規デグレーダー研究の対象としてきわめて魅力的である.本稿では2019年にわれわれが発表したAUTAC(autophagy-targeting chimera)技術を題材として,UPSを基盤としたデグレーダーとの差異・特徴を解説する.

AUTAC,オートファジー,ミトコンドリア,S-グアニル化

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