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in vivo液-液相分離研究のパイオニア:生殖顆粒

Liquid-liquid phase separation revealed from in vivo analysis of germ granules
杉本亜砂子
Asako Sugimoto:Graduate School of Life Sciences, Tohoku University(東北大学大学院生命科学研究科)
10.18958/6377-00001-0001258-00

生殖顆粒はRNAとタンパク質から構築される膜をもたない細胞内構造体の一種であり,生殖細胞系列におけるmRNA代謝制御に寄与していると考えられている.線虫の生殖顆粒(P顆粒)のライブイメージング解析からこの構造体が液滴様の挙動を示すことが明らかとなった.この発見が端緒となり,「液-液相分離」が細胞内の多様な非膜性構造体の形成を引き起こす新しい共通原理として注目を集めている.

生殖顆粒,P顆粒,RNA結合タンパク質,線虫,C. elegans

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