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ゴルジ体のサイズと形の制御

Size and shape regulation of Golgi apparatus
立川正志
Masashi Tachikawa:Theoretical Biology Laboratory, RIKEN1)/ Interdisciplinary Theoretical and Mathematical Science Program, RIKEN2)(理化学研究所望月理論生物学研究室1)/理化学研究所数理創造プログラム2)
10.18958/5663-00001-0001558-00

ゴルジ体は脂質膜でできた扁平な槽が積層する特徴的な形態をもつオルガネラで,細胞内メンブレントラフィックの重要な中継地としての役割を担う.そのため,そのサイズはトラフィック量に応じて適応的に制御されていると考えられる.本稿ではゴルジ体を構成する脂質膜の物性に着目し,物理モデルを用いてゴルジ体のサイズと形を扱う研究を紹介する.浸透圧や弾性力などゴルジ体に働く複数の力によるエネルギーがサイズ変化にどのように応答し,それらエネルギーのバランスとしてサイズと形がどう決まるか議論する.

ゴルジ体,サイズ,生物物理,エネルギーモデル,シミュレーション

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