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多細胞構造を創る・解き明かす:モルフォゲンと細胞接着の協調

Reconstructing and unraveling multicellular structures - the interplay of morphogens and cell adhesion
水野皓介,戸田 聡
Kosuke Mizuno1)〜3)/Satoshi Toda1):大阪大学蛋白質研究所1)/金沢大学ナノ生命科学研究所2)/金沢大学新学術創成研究科3)
10.18958/7691-00001-0001878-00

発生過程では,モルフォゲンとよばれるシグナル分子が細胞に位置情報を与え,組織や臓器の形態を決定するうえで重要な役割を果たしている.モルフォゲンの制御を理解することは生命の基本原理を解明する鍵である一方,その複雑性ゆえに多くの課題が残されている.近年,合成生物学の進展により,モルフォゲンを人工的に制御し,発生過程を培養皿上で再現するアプローチが注目されている.本稿では,培養細胞を用いた三次元モルフォゲンモデルの構築と,接着分子が関与するパターン形成メカニズムについて紹介する.

合成生物学,モルフォゲン,細胞接着,パターン形成

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