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先天性免疫異常症から見えるヒト免疫と病気の成り立ち

Dissection of basic human immunity and pathogenicity of immune mediated disorders through research on inborn errors of immunity
森尾友宏
Tomohiro Morio:Department of Pediatrics and Developmental Biology, Tokyo Medical and Dental University(TMDU) Graduate School of Medical and Dental Sciences(東京医科歯科大学大学院発生発達病態学分野)
10.18958/6941-00001-0000004-00

先天性免疫異常症(IEI)は免疫現象に関与する分子の変異によって発症する疾患の総称で,500近い責任遺伝子が同定されている.病因・病態探索から,変異部位の機能的意義,各分子のヒト免疫系における役割や,特定の感染症や免疫関連疾患における役割が次々と明らかになってきた.少量検体での体系的な解析手法の進化から,IEI研究の知見は,今後さらに基礎免疫研究や臨床応用研究に寄与すると思われる.また,免疫異常・免疫分子のデータベース構築も重要な課題であり,今後の免疫研究に大きく寄与すると考えられる.

疾患モデル動物,疾患特異的iPS細胞,イカロスファミリータンパク質,ヘテロマー干渉阻害

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