まずはこれだけ! 内科外来で必要な薬剤

  • 定価:5,280円(本体4,800円+税)
  • 在庫:あり
  • 2023年04月12日発行 B5判 302ページ ISBN:9784758123587
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Contents目次

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内科外来で使う薬を厳選しました.多くの類似薬の中から患者背景に合わせて使いこなせるようにするための,自家薬籠リストです.
自分で自家薬籠リストを作成する際の拠り所にもなる1冊!

    1. 「自家薬籠」の選定 ~思考過程とリスト化する意義【木村琢磨】
    2. 自家薬籠リストの記載例【木村琢磨】
    1. 解熱鎮痛薬【星 哲哉】
    2. オピオイド【田 直子】
    3. 副腎皮質ステロイド【星 哲哉】
    4. 抗リウマチ薬【岩崎慶太,猪飼浩樹】
    5. 抗アレルギー薬【藤原崇志】
    6. 糖尿病治療薬【本間博之】
    7. 脂質異常症治療薬【根本尚彦】
    8. 高尿酸血症・痛風治療薬【山本 祐】
    9. 甲状腺疾患治療薬【岸田雅之】
    10. 骨粗鬆症治療薬 ~骨折の危険性や生活背景を考慮した薬剤選択【野津雅和】
    11. 抗血小板薬【﨑山快夫】
    12. 抗凝固薬【小川 尚,赤尾昌治】
    13. 降圧薬・抗不整脈薬【西原崇創】
    14. 狭心症治療薬【中川義久】
    15. 心不全治療における利尿薬【鈴木 航,中野雄介】
    16. 気管支喘息治療薬,COPD治療薬(吸入薬)【飛野和則】
    17. 制吐薬【森 英毅,鈴木秀和】
    18. 消化性潰瘍治療薬【佐野正弥,鈴木秀和】
    19. 消化管運動機能改善薬【森 英毅,鈴木秀和】
    20. 便秘薬【三原 弘】
    21. 止痢薬【三原 弘】
    22. 肝不全治療薬【白木 亮】
    23. 抗精神病薬【清水勇雄】
    24. 睡眠薬・抗不安薬【香坂雅子】
    25. 抗てんかん薬【渡部廣行】
    26. 片頭痛・慢性頭痛治療薬【石﨑公郁子】
    27. 抗めまい薬【飯塚 崇】
    28. しびれ・神経障害性疼痛治療薬【三木健司】
    29. パーキンソン病治療薬【白石 眞】
    30. 抗認知症薬【渡部廣行】
    31. 赤血球造血刺激因子製剤(ESA製剤)【髙木 暢】
    32. 過活動膀胱治療薬【滝沢明利】
    33. 前立腺肥大症治療薬【山下大輔,滝沢明利】
    34. 神経因性膀胱治療薬【横井勇毅,滝沢明利】
    35. 抗菌薬・抗寄生虫薬【尾田正仁,森 伸晃】
    36. 抗ウイルス薬【山口尚希,今北菜津子,笠原 敬】
    37. 微量元素製剤【朴澤憲和】

BOOK REVIEW書評・読者の声

書評・読者の声

過去3年間にわたる新型コロナウイルス感染症の大流行は確かに困難を伴ったものの,医療の未来を示唆する多くの出来事があった.その1つとして,COVID-19という前代未聞の危機に対して,驚異的な速さでワクチンが開発され,多様な薬剤が臨床現場へと導入され,検証を経て,診療方針が確立し,急速に普及したことが挙げられる.医療界の集合知と実行力にあらためて感銘を受けると同時に,臨床医として,この早さに対応し,自身が提供する医療に迅速に反映する能力がより重要となることが明らかとなったように思う.

新型コロナウイルス感染症治療薬ほどの速度ではないものの,近年の薬剤治療の進歩は目覚ましいものがある.評者が大学を卒業してから30年余りが過ぎたが,がん診療,糖尿病,心不全,リウマチ膠原病といった多くの領域で,教科書が大幅に書き換えられるほどの変化が生じている.こうした大きな変化に,臨床医,特に広範な領域の疾患・薬剤を扱う必要のある内科医や総合診療医は,どう対応すべきであろうか?

木村先生が編集された本書「まずはこれだけ! 内科外来で必要な薬剤」は,このような悩みを抱く臨床医に対する1つの解答となるものである.

木村先生が書かれた総論部分は,自家薬籠中のリストをどう築き,更新するのか,の方法論に加え,昨今の薬剤の供給体制についても述べられており,われわれ医療従事者が薬とどう向き合うべきか,といった基本的姿勢が示されている.

各論では,内科医や総合診療医が外来で遭遇する大半の疾患の治療薬について,要点を絞ってわかりやすく解説されている.薬剤については,同種の薬剤が多数存在し,その使い分けに困惑する医師も少なくないと思われるが,本書では,その種類を絞り込み,同系統の薬剤は代表的なものに厳選されている.その結果,疾患の治療薬全体の見取り図が理解しやすくなる.初学者にとっては,細かな薬剤の使い分けというよりも,この大まかな見取り図を手にすることが重要である.その基本を押さえれば,ある薬剤がどのような位置づけにあるのかを,自身の見取り図と比較しつつ,検討し,判断することができるだろう.

この書籍で示される薬剤リストを基盤として,読者はさらなる臨床経験と,生涯学習を通じ,自身の「自家薬籠中のリスト」を作り上げることが容易になるのではと思う.若手医師だけでなく,すべての医師や医療従事者,特にプライマリ・ケアに関わる医療従事者に対して,本書を生涯学習の出発点として強く推奨したい.

石丸裕康(関西医科大学香里病院 総合診療科 部長)

Appendix補足・追加情報

発行後の追加・訂正情報

各論4 抗リウマチ薬

場所 修正前 修正後 掲載
49 2)処方中の有害反応・副作用モニタリング法,留意すべき相互作用の1行目 リンパ節腫脹や体重減少,体重困難感などに注意が必要です リンパ節腫脹や体重減少,呼吸困難感などに注意が必要です 23/07/14

各論5 抗アレルギー薬

場所 修正前 修正後 掲載
59 抗アレルギー薬の分類の表中のオロパタジン塩酸塩 (アレロック®)の自動車運転に対する記載 記載なし 従事させない 23/04/28

各論6 糖尿病治療薬

場所 修正前 修正後 掲載
74 見出し「⑧GLP-1受容体作動薬(経口薬)」の下の行 例)セマグチド(リベルサス®錠) 例)セマグチド(リベルサス®錠) 23/05/12
  • 定価:5,280円(本体4,800円+税)
  • 在庫:あり
  • 2023年04月12日発行 B5判 302ページ ISBN:9784758123587
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