バイオテクノロジージャーナルオブジェ
トップページバックナンバー本誌の特徴書籍購入について
メニュー区切り
トップページ > 本誌のご案内 > 2007年3-4月号 > 科学する物語・空想する科学【瀬名秀明】
最新号(2月20日発行)
2007年3-4月号
(Vol.7 No.2)
定価 2,625円(税込)
バイテクノロジージャーナル最新号詳細

お買い物カゴ


目次
■ ニュース
■ 実験技術
■ 研究戦略
■ 製品紹介
■ コラム&レポート
科学する物語・空想する科学
■ 製品・サービス情報

科学する物語・空想する科学

瀬名秀明

第2回 ゲノムの何が運命を定めるのか

【2009年、サンノゼ】

皆はそれを「GATTACA(ガタカ)占い」と呼んでいた。いつの間にかアメリカも暇つぶしのための手頃な占いが流行るようになっていて、日本から留学している私はそのことに少しばかり驚いていた。

大学に新入生がやってくると、誰かがその名簿をウェブ上の占いページに突っ込む。すると綴りの中から遺伝コードを示すATGCの4文字だけが色違いに浮かび上がってくる。たちまち名前は本来の意味を失い、不思議な記号の羅列と化す。

不思議なことに、遺伝コードの頻度と位置は人によってかなりのばらつきがあって、ウェブサイトはご丁寧にもこれから研究者の卵になろうとする彼らの未来をその結果から暗示してくれるのだった。

★☆★☆★☆

(中略)

一塩基多型(SNP)の診断は一般の人にも知られるようになってきた。どの塩基が変化を起こしているかで、その人の将来的な危険度、つまり疾患の罹りやすさを予測するのだ。

だから遺伝子の「配列の違い」が人の運命を決める、と漠然と思っていた人にとって、東京大学の油谷浩幸教授らの研究は意表をつくものだったのではないか。

※これまでの掲載内容はこちらをご覧下さい


(C) YODOSHA CO., LTD. All Rights Reserved.
羊土社ホームページへ