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(2005年2月20日発行)
2005年3-4月号(Vol.5 No.2)
定価 2,625円(税込)
バイテクノロジージャーナル最新号詳細

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目次
■ レビュー
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・バイオ実験なるほどQ&A
・バイオ実験プロトコール
■ テクノロジーハイライト
テクノ・トレンド
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テクノ・トレンド

・GeneChipR100K SNPタイピングアレイによるゲノムワイド関連解析法の進歩
 松崎 新
SNP(一塩基多型)は多因子疾患の原因遺伝子座を探索するのに最も適切なマーカーとして注目されている.ヒトゲノム計画の完了に伴い,ゲノム中に100〜1,000bp置きに点在する約1,000万SNPの大半がデータベース化されつつある.この公開されたヒトゲノム全配列とヒト多型の情報を背景に,ゲノムの一部を増幅するゲノム部分的抽出法を開発し,それをAffymetrix社の高密度オリゴヌクレオチドアレイ(GeneChipR)の技術と結び合わせることによって,迅速かつ正確なゲノムワイドのSNPタイピング法が実現した.この手法は当初,連鎖解析向きの1万(10K)SNPタイピングアレイで確立された.本稿ではゲノムワイド関連解析への応用の第一歩となる10万(100K)SNPのジェノタイピング法を紹介する.
・核酸フットプリンティング・データ解析への新しいアプローチ
 高本圭司 マーク・チャンス
ヒドロキシ・ラジカルを用いたフットプリンティング法は核酸の構造および相互作用を研究するうえで欠かせない重要な分析法である.しかし,単一ヌクレオチドを分離できる高分解能をもちながら,データ処理の問題からそのすべてのポテンシャルが実際に活用されていなかったのが現状である.従来の分析法では時間と労力の問題からゲル・イメージに含まれるすべての情報を抽出するのは困難であった.RNAの機能生体分子としての認識が高まり,その構造解析の重要性が増しつつある今,高速かつ正確なデータの処理法が必要となっている.本稿ではその問題を解決する新しい構造解析法を紹介する.
・動物細胞の培養新技術〜組織切片を培養担体に活用したセロミクス研究と新しい診断システムの開発構想
 竹澤俊明
生体組織の複雑な微細構造と成分を保持している組織切片を細胞の培養担体に応用した.切片担体上で培養した細胞の接着・増殖・分化などの挙動は,細胞が同じでも組織切片に依存して異なること,また組織切片が同じでも細胞に依存して異なることがわかってきた.つまり,切片担体は部域特異的なシグナルを細胞に伝達し,細胞はシグナルを認識するセンサーとして働く.したがって,切片担体を利用して異なる細胞を網羅的に解析するセロミクス研究が可能となる.今後,細胞と組織切片の相互作用を網羅的に解析した結果を集積したデータベースが構築できれば,特性を診断したい細胞,特性既知の組織切片または特性を診断したい組織切片,特性既知の細胞を組み合わせて培養した結果をデータベースへフィードバックする診断システムが創出できると考えている.
・ローリングサークル増幅を応用した“ワンステップ”ランダム変異導入
 藤井亮太 北岡本光
従来のランダム変異導入方法では,ライブラリーの構築までにいくつかのステップを経なければならず,わずらわしさを感じる.われわれは,環状DNA増幅技術の一種であるローリングサークル増幅法を応用し,きわめて簡便なランダム変異導入方法(エラープローンRCA)を開発した.ホストの形質転換までに必要な操作数は,たったの“ワンステップ”.まさに,極限まで簡略化されたランダム変異導入方法といえる.

※「テクノ・トレンド」についてはこちらをご覧下さい


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