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(4月20日発行)
2005年5-6月号
(Vol.5 No.3)
定価 2,625円(税込)
バイテクノロジージャーナル最新号詳細

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目次
■ プロトコール
■ テクノロジー・ニュース
TLO推薦のバイオシーズ&技術集
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■ コラム
■ 製品・サービス情報

TLO推薦のバイオシーズ&技術集

・遺伝子型2aのC型肝炎ウイルス(HCV)由来のRNAレプリコン
 脇田隆字
わが国にはC型肝炎ウイルス(HCV)の感染者が200万人程度存在すると考えられている.HCVは血液を介して主に肝臓に感染する.HCV感染症は持続化して慢性肝炎から肝硬変,肝細胞癌へ至る.輸血用血液のスクリーニングが可能となり,新たな感染者は激減したが,未だに多くのウイルスキャリアーが治療を必要としている.HCV感染症の治療法はインターフェロンおよびリバビリンが使用されているが,その効果は十分とはいえず,新たな治療法の開発が望まれている.
・分子イメージングによる分子間相互作用解析法の開発
 貴家康尋 原田慶恵
ゲノムプロジェクトの進展に伴って,明らかにされた遺伝子の発現解析や遺伝子産物であるタンパク質の機能解析がさかんに行われるようになってきた.DNAマイクロアレイの開発によって,遺伝子発現の解析は急速に進んでいる.また,最近はタンパク質-タンパク質間,タンパク質-核酸間の相互作用を解析するためのさまざまなマイクロアレイも開発されている.しかし,アレイを用いた多くの解析法では,結合した分子を検出する前に結合しなかった分子を洗い流すために,生体分子間の緩やかな相互作用は見逃してしまう可能性が高いという難点がある.また,試料の量もできるだけ少量(例えば1つの細胞から得られる程度の量)で分子間相互作用を解析することができるような高感度な解析システムが必要とされている.そこで,われわれは生体分子間の結合・解離などの動的相互作用を微量の試料を用いて高感度に解析することができる,新しい分子間相互作用解析システムの構築をめざしている.
・薬剤キャリアやナノカプセルに“使える”ナノサイズベシクル
 加藤敬一
従来,天然由来のリン脂質を50%以上含有する脂質膜の小胞体(ベシクル)を一般にリポソームと呼ぶことが多い.このリポソームは人工細胞モデルとして,脂質膜マイクロカプセルとして,あるいはドラッグデリバリーシステム(DDS)の薬物キャリアとしてなど,多種の分野に利用されている.ところで,リポソームを前述のDDSに使用する場合,内水部への生理活性物質の包括率や血液中での安定性などに問題がある.一方,われわれはリポソームの代替物として,中性の界面活性剤Span80(商品名がソルビタンモノオリエート)を主成分とする,実用的なベシクルの開発に成功して特許出願した.本稿では,この特許に関してベシクルの調製法,そのベシクル構造,癌治療DDSへの利用などについて述べる.

※「TLO推薦のバイオシーズ&技術集」についてはこちらをご覧下さい


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