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2005年5-6月号
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(4月20日発行)
2005年5-6月号
(Vol.5 No.3)
定価 2,625円(税込)
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特集
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第2特集
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プロテオーム研究なるほどQ&A
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第2特集
メンブレン活用で広がるバイオメディカル研究
編集協力/
日本ミリポア株式会社
・バイオメディカル用途に開発されたメンブレンおよびメンブレンデバイスの概要
Alan J. Weiss 訳/馬淵昌治
1954年,はじめて市販されたメンブレン(ニトロセルロースポリマーで製造)は飲料水からバクテリアを取り除くことを目的に販売された.それから50年経った今,メンブレンの種類とその用途は多様化している.ニトロセルロースメンブレンは今日まだ利用されていることもあるが,大量培地ろ過用途(10ml〜10,000l)の大半は今やPVDF(polyvinylidene fluoride)やナイロン,そしてPES(polyethersulfone)製のメンブレンが用いられるようになった.
・メンブレンを活用したバイオ診断チップの開発
永谷尚紀 民谷栄一
バイオテクノロジーの研究開発分野では,メンブレンを用いて分離,ろ過,精製,ブロッティングなど実験操作に必要な材料として幅広く使われている.また,われわれが専門とするバイオセンサーや物質の検出方法としてもメンブレンは重要である.ここでは,われわれが開発したメンブレンを用いたバイオ診断チップの開発事例について紹介する.
・プロテオーム解析におけるメンブレン利用の有効性
岩松明彦
代表的なプロテオーム解析法として,ゲル電気泳動で分離されたタンパク質群の解析が行われている.その際,世間一般にはゲル内でプロテアーゼ消化を行い,そこから得られてくる断片化ペプチドのPMF解析(Peptide mass fingerprinting)を行っている.この方法によっても量が比較的多いタンパク質や親水度の高いタンパク質の場合には,それなりの解析結果を得ることができるが,解析不能となる場合が多々発生する.
・メンブレンを活用した脳スライス培養系での生細胞イメージング
南 雅文
スライス培養系の長所は,脳内に近い細胞構築をもち,数週間から長ければ1カ月以上培養を続けることが可能であり,脳内細胞間相互作用の解析に非常に有用な点にある.われわれは,主として,神経−グリア細胞間相互作用の研究に本実験系を用いている.グリア細胞は神経細胞傷害時にその形態を大きく変化させると共に傷害部位へ集積することが知られているが,その制御にかかわる細胞間情報伝達機構はほとんど不明である.そのメカニズム解析のための有力な手法として,脳スライス培養系を用いた生細胞イメージングを行っており,本稿では培養脳スライス中のミクログリアの動態を観察した例を紹介したい.
・ヒトABCトランスポーターの遺伝子多型と薬物相互作用の解析
〜メンブレンを用いた高速スクリーニングシステムの開発
石川智久
薬剤輸送に関与するABC(ATP-Binding Cassette)トランスポーターに遺伝子多型の存在が近年報告され,その機能解析が世界的に注目を浴びるようになってきた.薬物を輸送するヒトABCトランスポーターの遺伝子多型と基質特異性および薬物相互作用との相関関係を
in vitro
験で検証する必要がある.われわれは,多様な薬物に対するABCトランスポーターの基質特異性を解析するために,96ウェルプレートを用いた自動化高速スクリーニングシステムを確立した.本総説ではABCG2(BCRP)の基質特異性および薬物相互作用をスクリーニングする新規システムを紹介する.
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