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2006年1-2月号
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最新号
(12月20日発行)
2006年1-2月号
(Vol.6 No.1)
定価 2,625円(税込)
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特集
これで上手くいく!
RNAi実験のTips
siRNA配列の選択法/目的・方法別siRNAのデリバリー法/RNAi効果の評価法/siRNAライブラリの活用法
企画/程 久美子(東京大学大学院理学系研究科)
・<概論>ポストゲノムシークエンス時代の遺伝子機能解析法―RNAi
程 久美子
これまで行われてきた遺伝子機能阻害実験は,相同組換えによるノックアウトマウスの作製に代表されるように,設備・時間・コストなどを考えると,手軽にできる実験系ではなかったといえる.しかし,RNAi法は,siRNAを細胞へ導入するだけで,標的遺伝子の機能を抑制することができる.これは,いわばドミナントな変異であるため,ノックアウトマウスのように相同組換えも必要ないし,ホモ接合体をつくる必要もないと考えられる.個体レベルでの応用には,まだいくつかの問題点が残されているが,少なくとも培養細胞レベルでの遺伝子機能阻害実験としては,簡便で,これまでになく迅速な方法として確立しつつある.本特集では,RNAi 法をこれから利用しようとする読者,およびRNAi実験がうまくいかないという読者を対象に,基本的なRNAi技術についてさまざまなTipsを交えて紹介したい・・・・・・
・siRNAの選択法〜RNAi効果が高く標的に特異的な配列〜
内藤雄樹,山田智之,程 久美子,森下真一,西郷 薫
哺乳類細胞ではsiRNAの配列によってRNAi効果が大きく異なるため,適当にsiRNAを設計しても目的の遺伝子を十分に抑制できないことが多い.しかも化学合成のsiRNAは高価なため,数多く注文して効くものだけを採用するような実験計画は立てにくい.そのため,標的遺伝子全体に対する二本鎖RNAをin vitro転写により合成し,二本鎖RNA切断酵素によりランダムに切断した,さまざまな配列のsiRNA混合物を利用すればよいとする方法もある.一方で,われわれも含めたいくつかのグループから,実験的な根拠に基づき,有効と考えられるsiRNAの配列を設計するアルゴリズムが提唱されている.本稿ではまず,われわれの方法を中心に,「効くsiRNA」を設計する方法について紹介し,さらに,siRNAが標的とは無関係な遺伝子を意図せず抑制してしまう「オフターゲット効果」を回避するための方法を概説する.最後に,これらの煩雑なsiRNA設計の作業を簡単に行えるウェブサーバを構築しているので,紹介したい・・・・・・
・培養細胞へのsiRNA導入のポイント
程 久美子,西郷 薫
トランスフェクション試薬を用いた培養細胞への核酸の導入法としては,リン酸カルシウム法やリポソーム法,ノンリポソーム法,磁気粒子を用いた方法など種々の方法があり,どのような試薬が最も適しているかは,用いる細胞系に依存すると考えられる.ここでは,広く利用されている,接着性の細胞へのLipofectamine 2000(Invitrogen)によるトランスフェクションの方法(プロトコール)について述べる.例として,HeLa細胞へのルシフェラーゼに対するsiRNAとルシフェラーゼを発現するレポーター遺伝子を同時にトランスフェクションするときの方法を示す・・・・・・
・siRNA発現ベクターによる哺乳動物細胞でのRNAi
湯澤 賢,宮岸 真,多比良和誠
siRNAを直接細胞に導入する方法は,遺伝子の発現抑制効果が一過的であり,ノックダウン細胞株やノックダウン動物の作製ができないという問題があることから,発現ベクターを用いて細胞内でsiRNAを発現する系の構築が待望された.本稿では,哺乳動物細胞におけるsiRNA発現ベクター系について概説するとともに,最近話題となっているオフターゲット効果に対する対処法など,高効率なRNAiを引き起こすためのポイントについて詳しく解説する・・・・・・
・ペプチドを用いたsiRNAの導入法
西 賢二
非ウイルスベクターを用いたsiRNA導入法を開発することは,研究面でも臨床面でも有用である.その一例としてペプチドを用いたsiRNAの導入例がある.これまで報告されているものに,siRNAとペプチドを共有結合させて細胞に導入するPTD(protein transduction domain)を用いた方法と,siRNAとペプチドの非共有結合の複合体をつくり細胞に導入するMPGを用いた方法があるのでこれらを紹介したい・・・・・・
・レンチウイルスベクターを利用したRNAi
住本秀敏,河上 裕
HIVレンチウイルスベクターは,レトロウイルスに属し,トランスジーンがプロウイルスの形で宿主染色体に組み込まれた形で発現するため,細胞が分裂してもコピー数が維持される.このため,分裂増殖する細胞でRNAi効果を維持させたい場合に有用である.また,HIVレンチウイルスベクターは,マウスレトロウイルスベクターとは異なり,神経や網膜等,非分裂細胞にも効率よく導入可能である・・・・・・
・RNAi効果の評価法〜本当にRNAiが起こっているのか?
北條浩彦
RNAiは,その不思議な現象に対する学問的な興味だけでなく,その計り知れない応用面に注目が注がれるようになった.今日,RNAiは,簡単な遺伝子ノックダウン方法としてさまざまな研究分野で利用されている.これは,RNAiのツールとしての簡便性,即効性,そして正確性によるものと実感する.この一般的となったRNAi技術を大いに活用するためにも,その効果を正確に評価することが大切である.本稿では,その評価法について,特に哺乳動物RNAiの評価法について解説する・・・・・・
・さまざまなRNAiライブラリーの特長とその遺伝子スクリーニング法
小田健昭,秋山 徹
RNAiライブラリーは遺伝子を機能的にスクリーニングできるツールとして生物学のみならず,医学,創薬の分野にまで応用可能なものとして期待されている.本稿では,これまでに開発されてきたRNAiライブラリーをグループ分けしてそれらの特徴を整理し,さらにそれぞれのライブラリーの特長を生かしたスクリーニング法を紹介したい・・・・・・
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