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超高速なウイルス人工合成法の確立と応用研究

Establishment of novel high-speed reverse genetics system and application research
福原崇介
Takasuke Fukuhara:Department of Microbiology and Immunology, Faculty of Medicine, Hokkaido University(北海道大学大学院医学研究院病原微生物学教室)
10.18958/7485-00001-0001411-00

2020年5月,コロナウイルスを人工合成するリバースジェネティクス法はすでに開発されていたが,複雑かつ高度な遺伝子操作技術と数カ月もの期間が必要であった.それを受けて,われわれはCircular Polymerase Extension Reaction(CPER)法というPCRを活用した簡便な手法で,感染性組換えSARS-CoV-2を作製する技術を開発した.より多くの研究者が迅速・簡便に新型コロナウイルスを合成できるようになることで,病原性解析やワクチン・抗ウイルス薬の開発,また,次々と現れる変異に対するこれまで以上に素早い解析が可能となる.筆者はこのCPER法を駆使することで,新たに出現した変異株の解析を含むさまざまなSARS-CoV-2の解析を行ってきた.

SARS-CoV-2,リバースジェネティクス,変異組換えウイルス,レポーターウイルス,病原性

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