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液性免疫記憶によるCOVID-19制御

Regulation of COVID-19 by humoral immune memory
安達 悠,小野寺大志,高橋宜聖
Yu Adachi/Taishi Onodera/Yoshimasa Takahashi:Research Center for Drug and Vaccine Development, National Institute of Infectious Diseases(国立感染症研究所治療薬・ワクチン開発研究センター)
10.18958/7195-00001-0000425-00

液性免疫記憶は,抗体を使ってCOVID-19原因ウイルスであるSARS-CoV-2再感染を防御する主要な宿主免疫反応である.SARS-CoV-2ウイルスは抗体から逃避するように変異を蓄積するが,ヒトの液性免疫記憶も進化することでウイルス変異に対抗する様子が明らかになりつつある.一方,液性免疫記憶がCOVID-19重症化に関与してしまう事例や,記憶の刷り込みによる弊害も指摘されつつある.本稿では,COVID-19液性免疫記憶の基盤メカニズムとともに,生体にとってのメリットと潜在的なデメリットについて解説する.

液性免疫,免疫記憶,中和抗体,交差中和抗体

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