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口腔細菌叢とアルツハイマー病

Oral microbiota and dementia, especially Alzheimer’s disease
松下健二
Kenji Matsushita:Department of Oral Disease Research, National Center for Geriatrics and Gerontology(国立研究開発法人国立長寿医療研究センター・口腔疾患研究部)
10.18958/6885-00001-0000813-00

アルツハイマー病(Alzheimer’s disease,AD)は世界中で数百万人が罹患している進行性の神経変性疾患であるが,その病因はいまだに不明な点が多く,その発症や進行を制御できる方法は確立されていない.近年,口腔内細菌叢に起因する感染症とADの関連性が指摘され,特に歯周病や歯周病菌の一種であるPorphyromonas gingivalisとADの関連性が注目されている.歯周組織の炎症が脳組織に波及することやP. gingivalis が脳内のアミロイドβの蓄積や炎症を惹起する可能性がある.口腔細菌や歯周病とADの因果関係を理解することは,いまだ不治の病であるこの疾患の治療法の開発に役立つと考えられる.

Porphyromonas gingivalis,gingipain,菌血症,アミロイドβ,脳炎症

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