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研究例:新型コロナウイルスのゲノム解析

Genomic analysis of SARS-CoV-2
中川 草
So Nakagawa: Department of Molecular Life Science, Tokai University School of Medicine(東海大学医学部分子生命科学)
10.18958/6987-00001-0000096-00

新型コロナウイルスの変異の一部は,感染・伝播性,病毒性,そして治療・ワクチン効果に変化をもたらした.2021年12月時点で,585万を超える新型コロナウイルスのゲノム配列が世界各地でシークエンスされ,GISAID EpiCoVデータベースに収集されている.このような配列情報を用いて,性状が変化したウイルスなどがいち早く同定され,またその起源なども推定されてきた.また,これまでさまざまな研究が進み,塩基置換で引き起こされる変異と新たな機能の獲得にどのような関係性が見えてきたのか,本稿ではそのような新型コロナウイルスのゲノム解析についてまとめた.

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2),ゲノム,Sタンパク質,系統解析(phylogenetic analysis)

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