染色体転座産物

癌にみられるゲノム異常の一種であり,2つの異なる染色体が断裂融合し,融合点にあるそれぞれの遺伝子断片が結合して出来上がった新しい分子(キメラ分子ともよばれる).慢性骨髄性白血病に起こり,グリベックという分子治療薬の標的となるBCR-ABLが有名である.これまで主に白血病や肉腫の原因として知られた異常であったが,最近肺癌や前立腺癌など一般的な固形癌でも起こっていることが報告され,治療や診断の面から注目されている.

実験医学増刊 Vol.27 No.12

参考書籍

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