チオール基(R-SH)や遷移金属などにNOが配位する反応.ニトロシル化(nitrosylation)とニトロソ化(nitrosation)はいずれも同じ反応を意味するため,本稿ではSNO化と略称する.類似した用語にニトロ基(NO2)が配位するニトロ化(nitration)があるが,SNO化とは異なる修飾反応であるため区別が必要である.ニトロ化は活性窒素種の過剰産生により不可逆的に産生される障害性マーカーとして捉えられてきたが,澤・赤池らのニトロ化グアニンを介したS-グアニル化の発見 により,シグナル伝達に関与していることが明らかにされた.