タンパク質中のシステイン残基のチオール(SH)基は,酸化によるジスルフィド結合形成やグルタチオニル化をはじめとするさまざまな特異的修飾を受けうる.チオール基の酸化は水溶液中の酸素によっても起こるため,合成直後のタンパク質は,ランダムなジスルフィド結合を形成する危険性がある.このため,サイトゾルは高濃度の還元型グルタチオンによって還元的条件に保たれており,ランダムなジスルフィド結合の形成が防がれている.