バイアブルイエローアグーチマウスはAgouti遺伝子の毛周期に伴う転写開始点上流に,強いプロモーター活性のあるLTR(long terminal repeat)をもつレトロトランスポゾンが挿入された変異アリルAvyをもつ.LTRが脱メチル化されプロモーター活性が抑制されないと常時Avyアリルが転写されるが,メチル化により抑制されると毛周期に依存した通常の転写が起こる.Avy/aマウスではLTRのメチル化の程度により黄色(低メチル)から野鼠色(高メチル)の毛色が連続的に現れる.