TGF-βとの結合により活性化したタイプⅠ受容体(ALK5)のセリン・スレオニンキナーゼはSmad2/3タンパク質をリン酸化することで,細胞内にシグナルを伝達する.SB-431542やsc-203294などの低分子化合物はALK5のキナーゼ活性を選択的に阻害することにより,TGF-βのさまざまな作用を阻害することが報告され,がんなどの関連疾患の治療に期待が集まっている.