B型あるいはC型肝炎ウイルス肝炎感染などで惹起され,慢性肝炎の段階では門脈域のリンパ球浸潤・肝細胞の変性・壊死を認める.肝硬変症に進展すると,びまん性の線維増生と再生結節の形成により,肝小葉が改築される.慢性肝炎・肝硬変症とも,エピゲノム異常が蓄積した肝細胞がんに対する前がん段階と考えられ,C型肝炎ウイルス感染による肝硬変症からの発がんは年率7%程度である.