ICAN法

Isothermal and Chimeric primer-initiated Amplification of Nucleic acids法.RNA-DNAキメラプライマー,鎖置換活性と鋳型交換活性を有するDNAポリメラーゼ,RNaseHを用いる等温の遺伝子増幅方法.キメラプライマーが鋳型と結合した後,DNAポリメラーゼにより相補鎖が合成される.その後,RNaseHがキメラプライマー由来のRNA部分を切断し,切断部分から鎖置換反応と鋳型交換反応を伴った伸長反応が起こる.この反応が繰り返し起こることにより遺伝子が増幅される.サンプル内に存在する目的DNAをPCR法と同等以上の感度で,しかも等温で増幅・検出することができ,従来PCR法で行われてきた感染症などの遺伝子診断をより高効率かつ低コストで行うことができる.また,反応時に温度を変化させる必要がないため,反応系のスケールアップが容易であり,この利点を用いて,工業的スケールでのDNA断片の大量生産などへの応用が可能となる.原理の詳細はhttp://bio.takara.co.jp/catalog/Catalog_d.asp?C_ID=C1531を参照.

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