ピロトーシス

ピロトーシス(pyroptosis)

多細胞生物のプログラムされた細胞死の一種で,サルモネラや赤痢菌等の感染細胞で活性化されたカスパーゼ-1によって引き起こされる.IL-1βやIL-18等の炎症性サイトカインの誘発と細胞外への遊離が,プログラムされた細胞死としてよく知られたアポトーシスにはみられない特徴である.pyroはギリシャ語の炎や熱に由来する.

TTSSを有する細菌の感染においては,エフェクターによる細胞死を誘導してマクロファージの貪食作用から回避し,また感染局所の拡大を図るが,アポトーシスともネクローシスとも区別がつかない細胞死も存在する.これについては培養細胞による感染実験で種々のカスパーゼ阻害剤を利用することで,感染に誘導される細胞死の大まかな解析が可能である.

実験医学増刊 Vol.27 No.10
実験医学増刊 Vol.28 No.12
実験医学 2012年7月号 Vol.30 No.11

参考書籍

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