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ピロトーシス

ぴろとーしす

パイロトーシスは炎症性カスパーゼにより引き起こされる炎症反応を伴う細胞死である.細胞膜の孔形成により内容物が放出され,炎症を促進する.アポトーシスと異なり免疫応答を誘導するのが特徴である.(実験医学増刊437より)

生体内外をつなぐ動的な臓器 皮膚 健康と疾患のサイエンス

免疫・代謝・バリアの恒常性から個々の病態と老化を理解し、最適な治療へ

椛島健治/編

パイロトーシスは,細菌やウイルスなどの病原体に感染した際に,免疫細胞が自らを破壊することで炎症反応を引き起こし,病原体を排除しようとするプログラム細胞死の一種である.具体的には,カスパーゼ-1やカスパーゼ-4(マウスではカスパーゼ11)が活性化されると,ガスダーミンD(GSDMD)というタンパク質が切断され,細胞膜にその切断されたN末端で小孔が形成される.小孔からは,IL-1βなどのサイトカイン等が選択的に放出されるが,その後,最終的にニンジュリン1タンパク質の作用で細胞が破裂し,細胞内物質が流出し,周囲に炎症を起こす.細胞老化を生じた細胞は,小孔までは形成されるが,その後の細胞破壊が生じておらず,パイロトーシス抵抗性が生じている.(実験医学増刊4220より)

細胞老化―真の機能を深く理解する

疾患予防・治療に向けてセノリティクスの本質的な課題に挑む

原 英二,近藤祥司,高橋暁子/編

解説は発行当時の掲載内容に基づくものです

本コンテンツは,2018年まで更新されていた同名コンテンツを元に,新規追加・再編集したものです

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