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2005年11-12月号
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(10月20日発行)
2005年11-12月号
(Vol.5 No.6)
定価 2,625円(税込)
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テクノ・トレンド
・転写開始点の同定と包括的遺伝子発現解析法〜5'end-SAGE〜
橋本真一
ヒトゲノム配列のほぼすべてが解明されポストゲノム時代を迎えたが,実質的にはゲノム情報の創薬,診断への利用には多くの克服すべき問題を残している.例えば,ゲノム配列情報は遺伝子の静的な状態を示し,多くの疾患や体調による動的変化を反映していないこと,またこれまでの包括的遺伝子発現解析は,比較的3´側に近い領域を標的としたものであり,転写開始点の使われ方を無視した方法であることが挙げられる.最近われわれが開発した5´-end SAGE(5´SAGE) 法は転写開始点と遺伝子発現量の両方を同時に解析できる方法であり,網羅的,かつ定量的にすべての発現遺伝子産物の転写開始点を明らかにすることにより上に述べた問題点を克服できると考えられる.
・多因子で増殖制御/癌特異標的化するアデノウイルスベクターのはじめての標準化作製技術
神囿純一,室伏善照,小戝健一郎
癌のみで特異的に増殖する増殖型アデノウイルス(CRA)は,癌特異的・高効率な遺伝子導入と癌細胞死を可能とする新世代の癌遺伝子治療ベクターかつ医薬として期待されている.しかし,未だ標準化作製技術が確立されていないため,開発研究は一部の専門施設に限られ,しかも非効率的な状況である.また1,2因子で癌の特異化を試みる既存のCRAでは,完全な癌特異化を得ることは困難という問題が残っていた.われわれは,この両問題を克服するため,多数の異なる癌特異化因子で精密にウイルス増殖を制御可能な「m-CRA」を,簡単・迅速・効率よく作製,改良可能な標準化作製技術を開発した.実際本法で,これまでのCRAを癌特異化,治療効果の両面で凌ぐ新規のCRA癌治療医薬の開発に成功している.本技術は,今後のCRA癌遺伝子治療の開発はもとより,種々の基礎研究にも有用な新技術であるため,その実用化が期待される.
・化合物マイクロアレイ
長田裕之,叶 直樹
化合物マイクロアレイは,疾患の原因となるタンパク質や興味あるタンパク質に対するリガンド(低分子化合物)を探索するための新しい技術である.化合物マイクロアレイに,蛍光標識したタンパク質溶液を乗せると,このタンパク質と結合する低分子化合物が固定化されている位置に蛍光が観測される.これまでは,多種多様な低分子化合物を基盤上に1つの手法で固定化することは困難と思われてきた.しかし,われわれが開発した光親和型固定化法(リンカー先端のジアジリン基を光照射することによりカルベンという高反応性化学種を発生させて,低分子化合物を固定化する)では,一律の方法で低分子化合物を固定化することが可能となった.
・核内ホルモン受容体を利用した効率的な創薬スクリーニング技術
水上春樹,羽田野泰彦,奥山 亮,柳澤 純
分子生物学的な研究成果として,ヒトの核内受容体が生活習慣病や女性疾患などと深くかかわりあっていることが明らかになった.しかし,乳癌治療薬であるタモキシフェンの例のように,核内受容体に作用する治療薬は効果が高い一方で副作用が課題である.今後の創薬においてはERα,ERβのような受容体の構造や転写コファクターへの反応性など分子生物学的研究成果の応用が重要となる.われわれは,環境ホルモン研究の成果を応用して,レポーター遺伝子試験などの従来法に比べて,データの質,簡便性に優れ,ハイスループット分析にも対応可能なin vitroのスクリーニング系を開発した.本法は夾雑物の影響を受けにくく,植物エキスなどの天然物ライブラリーのスクリーニングにも応用可能である.
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