リアルタイムPCR法の2つの主要な方法であるインターカレーター法と蛍光プライマー法各々の代表的方法であるSYBR(R)Green I 法とTaqman(R)法には限界がありました.ここに紹介するSYBR(R)GreenER(TM)はSYBR(R) Green I よりPCR反応への阻害も少なく蛍光も強く,また最適化されたバッファー系は特異性を高めます.また蛍光プライマー法のD-LUX(TM)(Select)法はTaqman(R)法と違って融解曲線分析ができ,構成がよりシンプルです.信頼性のより高いデータを得るために,これらの新技術をここに紹介します.
・タカラバイオ株式会社
タカラバイオ株式会社では,Perfect Real TimeシリーズとしてリアルタイムPCR用試薬やプライマーなどを販売していますが,新たに96ウェルプレート対応のリアルタイムPCR装置Thermal Cycler Dice(TM) Real Time Systemを発売開始しました.本稿では,Thermal Cycler Dice(TM) Real Time Systemの優れた性能と,O157など腸管出血性大腸菌(EHEC)食中毒の原因遺伝子(ベロ毒素遺伝子:VT1/VT2遺伝子)を,サイクリングプローブ法を用いてリアルタイムPCRで検出する方法を紹介します.