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がん免疫療法におけるゲノム異常の役割

Genomic alterations involved in cancer immunology
遠西大輔
Daisuke Ennishi:Center for Comprehensive Genomic Medicine, Okayama University Hospital(岡山大学病院ゲノム医療総合推進センター)
10.18958/7133-00001-0000228-00

がん微小環境の正しい理解は効果的ながん免疫療法の開発や耐性機序の解明につながる.がん細胞表面にはがん免疫療法が効果を発揮するための抗原が複数存在するが,なかでも,ネオ抗原やHLA抗原,PD-L1抗原は,がん免疫療法の標的や調整因子,あるいはバイオマーカーとして,生物学的にも臨床的にもきわめて重要な役割を果たしている.また,これらの発現を制御するゲノム異常に関しても近年よく理解されるようになっており,がん免疫療法の耐性や抵抗性を克服する鍵として期待される.

がん免疫療法,ゲノム異常,TMB,HLA,PD-L1

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