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ネオアンチゲンの同定とワクチン臨床応用

Identification of neoantigens for cancer vaccination
金関貴幸
Takayuki Kanaseki:Department of Pathology, Sapporo Medical University(札幌医科大学病理学第一講座)
10.18958/7133-00001-0000229-00

がんの体細胞変異に由来するネオアンチゲンは真に腫瘍特異的な抗原である.T細胞反応が腫瘍退縮につながるため,ワクチン応用に向けた研究開発が進んでいる.ワクチンを免疫チェックポイント阻害薬と併用すると耐性克服と相乗効果を期待できる.しかし同時に,個別化医療となるため患者ごとにネオアンチゲン配列を特定する必要がある.遺伝子変異解析からマススペクトロメトリー解析まで,技術革新がすすんだ.がん細胞の抗原プロセシングとT細胞反応を誘導する免疫原性に基づき,臨床的に意義のあるネオアンチゲン実像が明らかになりつつある.研究の現状とワクチン応用の可能性について概説する.

ネオアンチゲン,MHC/HLA,T細胞,がんワクチン,MS法

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