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毛嚢・脂腺が形成する免疫ハブ自然リンパ球と常在微生物叢

Immune hubs formed by hair follicles and sebaceous glands – Innate lymphoid cells and resident microflora
小林哲郎
Tetsuro Kobayashi:RIKEN IMS Innate Immune Systems(理化学研究所生命医科学研究センター自然免疫システム研究チーム)
10.18958/7189-00001-0000367-00

哺乳類に特徴的な構造である毛嚢と脂腺は毛および皮脂をそれぞれつくり出すことで皮膚を外的刺激から保護する重要な組織である.近年の研究により毛嚢と脂腺は免疫細胞を皮膚に定住させ育むために重要な場所を提供する「免疫ハブ」として機能していることがわかってきた.免疫細胞のなかでも自然免疫に属するリンパ球系の細胞,自然リンパ球(innate lymphoid cells:ILC)は特に恒常的な皮膚バリアと皮膚常在微生物叢の維持に重要な働きをしており,本稿では自然リンパ球と毛嚢・脂腺との相互作用,微生物叢の維持メカニズム,微生物叢バランス破綻によって起きる組織障害を中心に,現時点でわかっている最新の知見について概説する.

毛嚢・脂腺,自然免疫,自然リンパ球,上皮免疫クロストーク

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