近年,P1ファージ由来のCre組換え酵素を用いることで,幹細胞とその娘細胞の恒久的な標識を行うことが可能になった.CreはloxPという34塩基からなる配列を認識する.人工的に2個のloxPを染色体DNAの中に挿入しておいた細胞に対してCreを発現させると,loxPに挟まれたDNA領域が不可逆的に除去される.